ヘッジファンドの帝王と言われているレイ・ダリオの「現金は今のところ(短期的にという意味)、お宝だと思います」の言葉が、昨今の市場で物議を醸しています。
以前の「現金はゴミ」から考えると、全く逆の意味の発言ですから、驚かれた方も多かったのではないでしょうか。しかし、私からするとこれはごく当然の発言に見えます。
現在、USドル建てマネーマーケットファンドにお金を入れておけば、米国の政策金利である5.25%~5.50%にある程度近い金利が、投資家に入ってきます。
これならインフレには勝てないまでも、割高な株式やリフォーム代が嵩む不動産を買うより相対的には有利と言えるのは、自明の理のように考察出来るからです。
もちろん、現金は“長期で見れば”ゴミになることに変わりはありません。元のフビライカンが発行した銀兌換の紙幣から今の米国ドル、日本円に至るまで、洩れなく例外なく、あらゆる紙幣は100年で100分の1になる事は歴史を見れば明らかです。
もっと歴史を遡っても、例えば中国の後漢後期~三国時代には董卓による悪貨大量鋳造でのハイパーインフレが目につきます。穀物一石あたり、数十万銭に達したと史書に記されています
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