昨今のマーケットで大きな動きとして、ジョージ・ソロス・ファンドが米国株のショートポジションを構築し、併せて米国債のロングを始めていることがあります。「来年には世界的な景気後退になる」とソロスが予測し、自身の財産を賭けている、という事でしょう。
米国株のショート(空売り)は、景気後退時のトレードとしては理解しやすいのですが、米国債のロングの意味はどうでしょうか。
債券価格の上昇は当然、米国の金利低下が起きる事を予想しているわけです。利下げは景気が悪化した際にFRBが行える数少ない切り札。それが来年には開始されるとソロスは察知していると思われます。
上記のような世界になった場合、マーケットはどうなるでしょうか?
予測できるのは、今より円高になるのではということ。米国の金利低下から考えると、至極単純な内容です。
今現在の状況でも、購買力平価やビッグマック指数等では、円の過小評価が際立っています。消費者物価から見ると、ドル円は108円程度が適正値です。(公益財団法人国際通貨研究所調べ)
現実的には、購買力平価は為替予測の中でもごく小さい影響に過ぎないのですが、それでも最近の円安は異常値です。過去50年間で
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