• 完全無料の健美家の売却査定で、できるだけ速く・高く売却

×

  • 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集

エコノミストの視点で考える日本経済のリスク。2024年春の私のポートフォリオ

トーマス高島さん_画像 トーマス高島さん 第59話 著者のプロフィールを見る

2024/3/5 掲載

日銀出身のエコノミスト、佐々木融さんからみた日本の状況を今回まずは解説したいと思います。

先日、PIVOTというチャンネルをYouTubeで視聴してみました。
興味をそそられたのは、たまたま佐々木融さんが出演していた回で、日本の金利や為替に言及していたからでした。

参照:https://www.youtube.com/embed/vy7uBYwa6Uc?si=2JfPdRE2pd_C336b

佐々木融さんは元々日銀からJPモルガンに転身したエコノミストで、その経歴も相まって経済政策から為替、マーケットまで精通している、注目に値する存在だと私は考えています。

佐々木さんが同番組で何を語っていたのかご興味がある方はご視聴いただくとして、私が大きくうなずいた点は「本来ならもっと前に金利を日本は上げておくべきでした。その場合は不動産価格が下がります」

「その場合は、特にローンを組んでいた人は困る事になるので、事前に充分アナウンスしてから短期金利を引き上げておく必要があった。そうすれば日本全体ではプラスになった事と思います」

「私が責任者なら、もっと前に金利を上げていました。今からではもう色々手遅れですが」と語っていた部分です。(これは、私がこのコラムで指摘してきた内容とも重なります)

本来ならば、「政策金利を引き上げる→不動産価格は相当下落する→日米金利差がさほどない事から、円高バイアスに振れる→預金金利が付く事から、日本全体では法人の預金・家計共にプラスの影響→円高バイアスから、インフレ率がある程度抑制される」となったはず。

金利があるがゆえに、財政負担を考えると自民党のバラマキ政治もある程度は控えめにせざるを得ないという、神の見えざる手が期待できたわけです。

それにも関わらず、政治に屈して最後にはとんでもない事になる”金融緩和”を依然継続一択という日銀に、佐々木融さんは呆れているような心境なのかもしれません。

私がコロナ前から不動産リバランスを少しずつ行なってきた背景にも、この問題点がありました。中国バブル崩壊に加え金利が上昇傾向になった場合は、ある程度の不動産下落を見込んでおくのがリスクヘッジになります。

日本国民全体の利益やインフレ退治という観点からは、通貨価値を守るべきだし、そうせざるを得ないと私は考えていました。当時の黒田日銀総裁はマクロ経済に疎い部分はあるのだろうが、インフレファイターとしての日銀という使命を考えたら、引き締めがあるだろうと。

コロナという突発的事象からやむを得なかったのかもしれませんが、ともかく予想に反して断固金融緩和を推し進めた黒田総裁に、私は「インフレが高進して、生活困窮者を増やす政策になっているな」と感じたものです。

しかし、”相場に付いていく”という観点から、2021年中に不動産を約1億円分仕込み、株式投資もバリュー株中心にこのコラムでお勧めしてきた次第です。

そして、金融緩和もただ副作用のインフレを加速させるだけという状況に至った現在、株価は約39,000円とバブル後最高値を更新し、ドル円も150円近辺といったところです。

FEDもECBも量的縮小に転じているのに、日銀は未だに総資産を膨らましています。それが回りまわって日米の株高を演出している部分があるのだろう、と私は考えています。

■「長期的には日経平均5万円」は有り得る

それはさておき佐々木さんが言うように、「長期的には日経平均5万円」はあり得るし、私は日経平均10万円もあると予測しています。通貨価値が減衰すると実物資産としての株式でヘッジするという需要からの、株価高騰という意味合いでの予想値です。

ジンバブエやアルゼンチンなど、通貨安を招いた国は大体株価が大暴騰を起こしています。その観点から、日経平均10万円もあるだろうというのは長期的予想としては、むしろマイルドなものでしょう。

しかし、本年の3月からの日経平均はある程度の下落を私は見込んでいます。チャートから見ると、1989年と2024年でダブルトップを形成しており、これは短期的な下落が見込まれる形です。加えて、IMFは日本の成長率を下方に修正している点も、株価調整要因でしょう。

2023年の成長率1.9%から、2024年は0.9%と半減以下、2025年も0.8%となっており、海外の年金や財団などの機関投資家はこれを根拠に日本株への配分を減少させる可能性があるからです。

いずれにせよ、株式投資の場合はこの調整である程度仕込み、米国大統領選以降の暴騰で利食いを入れるなど、細かいリバランスを行なっていく事で手堅いリターンが期待出来そうです。

■2024年春の私のポートフォリオ

現在の私のポートフォリオについても、簡単に公開しておきます。
現状は、東京副都心部への不動産保有等はそのままで、時価で言えば4億円弱といったところでしょうか。一棟マンション、戸建て、2世帯住宅等がその内訳です。

郊外部での保有は、少し利食いで減らしていますが大体1億5千万円弱程度の評価だろうと思います。戸建てや店舗等で構成されており、アパートは所有していない状況です。このセクターに関しては、もう少しリバランスを行ない、利食いを継続していく予定です。

田舎は、大体3千万円程度を保有しております。こちらはアパートと戸建て等がその内訳になります。こちらも郊外セクター同様、売却をしたいところですが、流動性が低下している現状から、無理してまでは売却をしない予定です。

借入金の約8,000万円は8割ほど固定金利にして、加えて借入金相当以上の金融資産を家族全体では所持するように努めているので、金利上昇リスクはヘッジ出来ているかなと考えています。

金融資産に関しては、ほぼ現金や積立金等になっています。私の投資歴は株式や先物も含めると25年になりますが、ここまで現金比率が高くなったのは初めてです。

今後、現金資産の中での1割程度は、株価が調整した時点で割安な株式を購入していく事になるでしょうが、これを皆様は真似をしない方が良いかと思います。

私自身、株式相場の暴落が今年年末か来年かと考えている中での、いわばギャンブルとして理解した上での日計りを行なっているわけで、万人にこれをお勧め出来るはずはありません。

■外資系銀行エコノミストとの会話

最後に、日銀にも出入りしている某外資系銀行エコノミストと酒食を共にする機会があったので、その内容を少し公開させていただきます。

私「黒田総裁時の日銀は、いかがでしたか?」

某エコノミスト「黒田さんは、本質的にマクロ経済とか解っていないので、内部はかなり苦労していたみたいです」

私「黒田元総裁は、金融緩和すれば株価が上がってトリクルダウンで皆潤う。そしてインフレが起きても大したことない。こんな認識だったんですよね?」

某エコノミスト「そうだと思います。黒田さん自体、あまり解っていないので、直前なのに色々急に決めたりで、内田さん(現副総裁)などは大変だったそうです」

私「植田総裁に変わって、いかがですか。今後は正常化に向かうんでしょうか。その場合は不動産価格がかなり下がる可能性も出てきますが」

某エコノミスト「植田総裁はかなり英語が達者です。国際的な会議でも、英国人と全く変わらない英語を操ります。だから、欧米との意思疎通の中でウクライナ戦争の戦費等、国際的な協調として金融緩和をやらされている部分もあるのかもしれません」

私「なるほど」

某エコノミスト「そして、内田副総裁の影響力も大きいです。ですので、マイナス金利解除はあるでしょうが、なかなかそれ以上は現状難しいような気がします」

私「その場合は、円安が更に進み、国民全体で言えば窮乏化が進みますね」

某エコノミスト「そうなりますね。株価暴落や金融危機での一時的な円高を利用してのゴールド(金貨等)購入・保有が、国民窮乏化に対抗できる手段かもしれませんね」

概略、こんな内容を会話しました。

黒田元日銀総裁が目論んだトリクルダウン(上が儲けたおこぼれが下にも回ると言う意味)は起こらず、不景気なのに株高とよく言われていますが、例えばスルガ銀行の事業報告書によると、直近の投資用不動産ローン延滞率は10%を超えつつあり、悪化傾向です。

これを素直に考えれば、弱含んでいる郊外や地方の投資用不動産の価格調整が更に本格化する前触れ、とも読み取れます。ともあれ、上記の様な分析を進めつつ、世界的なギャンブル相場を眺めています。

そして守備を固くして、時が至るのを泰然と待っている状況なのが最近の私です。
皆様の投資もうまく進むよう、心から願っています。

 

無料会員登録

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

アクセスランキング

  • 今日
  • 週間
  • 月間

プロフィール

トーマス高島さん

トーマス高島さん

東京都在住
不動産投資家

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □197×年
    東京都に生まれる

    □幼稚園時代から親の仕事関係で住居が転々と変わる

    東京以外には神奈川県や千葉県に居住経験

    □大学卒業後非鉄金属会社に入社
    祖父母介護の為に退社

    社会福祉法人勤務・整体院経営・雑貨店経営・不動産会社勤務など様々な職業を経験

    中国に数度の短期留学を経験する

    □2001年
    兼業で不動産投資を開始

    株式投資、ベンチャー投資等も行うが、徐々に不動産投資に集約

    □2024年
    山手線沿線を中心に約50戸を所有

    趣味は読書・競馬。好物は酒

閉じる

ページの
トップへ