8月の末に、ディスカヴァーの携書で、『 悩み方の作法 』という本を出した。私としては、精神科医としても、世の中への役立ち度にしても、かなりの自信である。
本を無理に買えという気はないが、適切な悩み方を身につけることは、資産を増やすために大事な思考法だと私は思う。そこで、ごくかいつまんで、この本のエッセンスを紹介したい。
最近になって、国際的に注目もされるようになってきた森田療法という心の治療法の考え方では、心の病になりやすい神経症的な悩みを問題にしている。
神経症的な悩みの代表的なものは、変えられないことを悩むことだ。 たとえば、顔が赤いことを悩む人がいるとする。顔が赤いことを、「 赤くなくなれ 」と思ったところで、自力では変えることはできない。
変えられないことを悩むと、悩んでも変わらないので、余計に悩んだり、落ち込んだりすることが多い。さらに、悩んでいる分、顔が赤いことが気になるし、実際に毛細血管が開いたりして余計に顔が赤くなることもある。歯が痛いことを気にすると、余計に歯が痛くなるというのは、誰しもが経験することだろう。
さらに悪いことに、あることばかり悩んでいるときは、ほかのことが悩めな...
本を無理に買えという気はないが、適切な悩み方を身につけることは、資産を増やすために大事な思考法だと私は思う。そこで、ごくかいつまんで、この本のエッセンスを紹介したい。
最近になって、国際的に注目もされるようになってきた森田療法という心の治療法の考え方では、心の病になりやすい神経症的な悩みを問題にしている。
神経症的な悩みの代表的なものは、変えられないことを悩むことだ。 たとえば、顔が赤いことを悩む人がいるとする。顔が赤いことを、「 赤くなくなれ 」と思ったところで、自力では変えることはできない。
変えられないことを悩むと、悩んでも変わらないので、余計に悩んだり、落ち込んだりすることが多い。さらに、悩んでいる分、顔が赤いことが気になるし、実際に毛細血管が開いたりして余計に顔が赤くなることもある。歯が痛いことを気にすると、余計に歯が痛くなるというのは、誰しもが経験することだろう。
さらに悪いことに、あることばかり悩んでいるときは、ほかのことが悩めな...
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