■名義移転や境界確定したくとも「相手がいない」土地をどうするか?
さて、令和5年4月1日から施行された「所有者不明土地管理制度」の影響もあるのか、ここ数か月一気に「所有者不明土地」関連のご相談が増えた印象です。
新制度でなければ解決できない事案というのは、実は少なく、「売却や建て替えが無理だと諦めていた」土地の解決策があることが知られた、という影響が大きいのかと思います。
「所有者不明土地」関連というのは、一言でまとめるいいキーワードがないので、あえて「関連」と加えてみたのですが、要は、何かしら名義移転したり、境界確定したりしたくとも、「相手がいない」類型のことです。これらを総括して、ご説明していきたいと思います。
1、「所有者不明土地」関連の実際例
所有者が不明というのは、ある種不動産取引上の病理現象だと思うので、まずはどんな問題が現実にあるのか、皆さんにイメージをもってもらうために具体例を見ていきましょう。
- 例① アパートを建築しようとしたら、なぜか所有土地の中に数平米の他人名義の土地が混入していた。その名義を調べると法人だったが、どうやら解散しているようだ。土地を買い取るか、時効取得を主張し
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