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サラリーマン大家になった息子。DIYは褒めて一緒に考える事業承継のチャンス

赤尾宣幸さん_画像 赤尾宣幸さん 第71話 著者のプロフィールを見る

2024/4/4 掲載

事業承継。多くの大家が悩むところだろう。
私には娘が二人と、息子が一人いる。それぞれ家庭を持ち幸せに暮らしている。娘たちの旦那は優しい思いやりのあるいい男だし、息子の嫁も気遣いのできる優しい人だ。

孫も4人生まれて、時々かわいい笑顔を見せに来てくれる。孫たちと時々リッチな食事を楽しめる豊かな幸せジジイだ。
若い頃がんばって大家になった結果が、豊かな老後に繋がった。

私を認めようとしない残念な上司ばかりの嫌な会社も早期に退職できた。あのまま我慢しても、仮に偉くなったとしても、辞めたらただの人。収入は大幅に減り、安い年金で苦労していたのは間違いない。大家になってよかったとつくづく思う。

そして今は高齢者向きアパートの普及を夢見て、各地でセミナーやコンサルなど好きなことをして生活している。

「いいなあお父さんは。毎日遊んで暮らして。時々飛行機に乗って遊びに行って小遣い稼いで」と、子供に言われるが、[まさにその通りだ」とにやにやしている。

■DIYを通じて不動産投資に興味を持ってくれた息子

そんな私は、相続についても考えている。数年前から生前贈与を始め、相続税がかかっても生前贈与分で払えるようにしている。また、きょうだいで相続で争うことがないよう、折に触れて私の気持ちを子供たちに伝えている。

無理に大家業を継ぐ必要はなく、売却して現金で分けてもいいよ。マンションは賃貸の中では比較的楽に家賃が入るので、そのまま引き継いでもいいし、売却してもいいよと伝えている。

しかしながら、やはり大家業を継いでもらいたい気持ちはある。

息子はサラリーマン大家で、4年前に不動産の会社を設立した。会社で自己資金を準備し、銀行から融資を受けて、私のアパートを購入した。相続ではなく、自分の力で物件を購入し、前向きに、着実に進んでくれている。

不動産の勉強もしっかりやっていて、少しずつ物件を増やしている。もしかしたら父を超えたかもしれないなと思うこの頃だ。

事業承継がうまくいっているのは、DIYがあったからだと思う。

私は30代に、古い分譲マンションを買ってDIYでリフォームして貸すスタイルで大家になった。DIYをしたのはお金がなかったからだ。
当時は窓際サラリーマンで時間はたくさんあった。

窓際に追いやられたのは「妬み」だ。ある役員の特命プロジェクトに対し、当時なかった複数のテナントが入るフードコートを提案し実現した。事業は大成功し、今や全国にそのスタイルは広まった。

成功の理由は役員と直接話しして、否定的な「上司抜き」で計画を進められたからだ。予想どおり、これが上司の妬みを買った。役員が変わると同時に閑職に追いやられた。

もはや夢はないが、時間はたっぷりあるという日々だった。
勤務時間が終わればDIY。家に帰るのは遅いし、休みの日も家にいない。子供たちは父が何をしているかわからなかっただろう。

やがて、息子が大学に入学。通学が大変なのでアパートを借りてくれという。私はダメだと言った。

「父は大家だ。借りない。買うぞ!」

そう言って息子と物件を探し歩いた。そして見つけたのが築古2Kの分譲マンション。聞けば友人も部屋を探しているというので、個室を2つ作って一緒に住むことを提案した。

そのボロ部屋を息子とその友人と一緒にDIYでリフォームした。
ボロ部屋が努力できれいに生まれ変わっていくのは楽しかったはずだ。

その数日間で親子の会話もたくさんできた。一緒に汗をかきながら、父が大家になった経緯などいろんなことを話した。

完成した部屋に息子と友人が同居。友人がくれる「家賃のつもり」のお金で大家というものを体験し、大家っていい商売だなと思ったはずだ。

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一緒にDIYした2Kのマンション

やがて息子は大学を卒業。住んでいた部屋は賃貸に回した。
のちに息子がオーナーチェンジで父(私)から購入し、大家になった。

その後、「古いマンションをDIYでリフォームして賃貸」という父の賃貸経営スタイルで物件を増やした。DIYは一緒にやったのでそのたびに親子の会話ができたし、それが事業承継に繋がったと言える。

写真の説明はありません。

一緒に考えながらDIY

子供と一緒に物件をDIYする。
それは無理なく大家業を学んでもらうチャンスだ。

そこでは、子供の良いところを見つけて褒める。足りないなと思えば「お父さんだったらこうするな」などと意見を言う。そこで会話が生まれる。大家業の考えを無理なく伝えられる。

■子供と一緒にDIYをやれば、子供をたくさん褒められる

「うちの息子はできないから」「あいつは馬鹿だから」と言う人がいる。
そう言う前に、DIYで子供の能力を見つけて褒めよう。一緒に汗をかき、一緒に考えよう。親の考えを話し、それを子供に考えさせるチャンスだ。

DIYは「褒める場」だ。DIYは上手でなくても構わない。一緒にすることこそが重要だ。力持ちだねとか、センスがいいとか、子供を褒めることはたくさんあるし、DIYに褒め過ぎはない。

褒めて能力を引き出し、一緒に考えて事業承継につなげる。そんなことができるのがDIYだ。
事業承継に悩む人は、子供と一緒にDIYをやってみてはどうだろう。

写真の説明はありません。

お、力持ちだね。褒めやすい言葉。褒めることで距離が縮まる

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プロフィール

赤尾宣幸さん

赤尾宣幸さんあかおのぶゆき

福岡県宗像市在住
不動産賃貸業
デイサービス事業運営

FBにて以下のグループを主宰
DIYを楽しむ会
不動産イベント倶楽部
居酒屋セミナー
高齢者向きアパートの会
DIYを楽しむ大家の会

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1960年
    福岡生まれ

    □1978年
    日本国有鉄道入社

    □1980年
    中央鉄道学園大学課程入学

    □1983年
    中央鉄道学園大学課程土木科卒業

    □1993年
    自己所有マンションを賃貸にして賃貸経営開始

    □1996年
    キリン・ドラフトマスター取得

    □1997年
    日本初の複数のテナントが入るフードコート「小倉食堂」を立ち上げ

    □2002年
    妻の夢実現のためにデイサービスを立ち上げる

    □2003年
    西日本旅客鉄道退社

    □2007年
    介護タクシー開業

    □2009年
    高齢者向きアパート開業

    □2011年
    九州経済産業局 専門家登録

    □2022年
    デイサービス事業と不動産賃貸業を行いながら、自身の夢である「高齢者向きアパートの普及で一人でも多くの人が幸せを感じてもらうこと」に向けて執筆やセミナー等を行っている

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