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入居30年の高齢滞納者の行き先。12年後の建替えを見据えたリノベ工事ビフォー&アフター

DX@母ちゃんさん_画像 DX@母ちゃんさん 第58話

2020/10/16 掲載

こんにちは、DX@母ちゃんです。去年から約30年の長期入居の方の滞納が始まり、どうしたら良いかと頭を悩ましていました。私が物件を購入する前からのご入居者様で、70代の1人暮らしの男性でした。

もともと生活保護を受けていましたが、家賃補助として支給されていた分を家賃として支払っていない事実が判明したことで、生活保護を打ち切られてしまいました。その後、滞納が積み重なっていく悪循環に陥っていました。

少し認知症も入っておられるようで、お話をしようにも会話がかみ合いません。かわいそうですが、たとえ1人暮らしで身寄りのない方であっても、滞納が続く以上、これ以上お部屋に住んでもらうことはできません。

物件購入前からの入居者の為、保証会社にも加入していませんでした。仕方がないので強制執行の手続きを取りつつ、役所と連携して施設入居の手続きを進めることにしました。ようやく滞納債権が確定した時には滞納額は12カ月分に膨らんでいました。

■ 連帯保証人も緊急連絡先もない高齢入居者のその後

その後、役所のあっせんもあって施設への入居が決まったため、その方にはご退去いただきました。本人に支払い能力はなく、当初の賃貸借契約書に記載されていた連帯保証人も亡くなっており、滞納分は取り返せそうにありません。

もともとは遠方に家族がいたらしいのですが絶縁状態で、連絡を取ることができませんでした。唯一、携帯に登録されていた電話番号はヘルパーさんの番号だけだったと聞いています。

このような入居者認知症、1人暮らしで身寄りなしといったケースで助けとなってくれるのは行政の福祉課です。何かあった時は、その市町村の福祉課へ一度相談してみるといいと思います。

太田垣章子先生の著書にもありましたが、このような事例は全国にいくらでもあるのだと思います。せめて緊急連絡先の電話番号だけでも、認知症が進む前に聞いておくべきだったと反省しています。

オーナーチェンジ物件で長期入居者はありがたいものですが、あまりにも長期の場合は、部屋の傷みが激しくなっていることも考えられます。室内を確認して購入できないリスクは相当にあると覚悟しておいた方がいいでしょう。

また、古い契約書の連帯保証人や緊急連絡先は有効でない場合があるので、オーナーチェンジ物件を購入した際に、「 入居者の賃貸借契約書のまき直し 」をするべきでした。何事も勉強ですね。経験を積むと次からの備えが出来ます。

■ 42年ぶりのリフォームで家賃4.5万円から7.5万円へ

さて、この部屋は角部屋で、外壁側からかなりの湿気が出ていました。そのため、退去時の状態は酷い物でした。



この物件は築42年のRC物件ですが、室内は当時のまま一切手が入っていません。



窓の下、砂壁が崩れて剥がれている部分が、外壁からの湿気による被害です。一応取得した際に外壁塗装と防水工事は完了済みです。ここは、その前から漏れていたのでしょう。この壁は一度、ご退去いただかなければ改修工事ができませんでした。



壁にプリントベニアが貼られた玄関から廊下の写真です。一度も手が入っていないとこんな感じの物件でした。市内の人気駅から徒歩5分の立地ですので、部屋をリノベすれば必ず入居者は決まります。そこで間取も変更し、リノベーションする事にしました。

下は同じアングルのアフター写真です。



シューズBOXは入れ替えて、二型タイプを埋め込んでもらいました。私が設置するのは写真のような二型が多いです。真ん中が空いている方が使いやすいと思うからです。



キッチン位置は変更し、カウンターキッチンへと交換しました。あえて床のキッチン部分のみタイル調の柄を使用し、緩く空間をわけてあります。



窓の下の砂壁が落ちていた部屋です。どうしても外壁に面している部屋の壁には湿気が出やすくなります。外壁面は全てボードを2重貼りにしてもらいました。



押入れは取り払い、大き目のウォークインクローゼットを設置しました。L字の枕棚も設置しています。これだけ広ければ何でも置けそうです。



ビフォーの浴室です。古くて汚くて入る気になれませんでした。



アフターの浴室です。ここはお金が掛かっても、パリッと新品のユニットバスへと交換しました。



洗面所も古くて小さかったです。また、洗濯機置場はベランダにありました。



トイレもレトロな三角コーナータイプでした。



写真はトイレのアフターです。トイレの位置は少し変更して、もともと押し入れがあった位置へ移動しました。その分、トイレ内部が広くなっています。

小さな空間ほど派手なクロスを使用する事が多いのですが、この部屋は落ち着いたダークブルーを基調としています。棚板とアイアンで作られたペーパーホルダーが可愛くて気に入っています。

棚板はIKEAのアウトレットコーナーで売っていた廃番のものを2つに切ってもらって使用しています。1枚400円の棚を半分使ったので200円です。

棚受けはちょっと変わった革ベルトを利用した商品なのですが、これは2年ほど前、ヨーロッパへ行った際に自分用のお土産で買ったものを使いました。



洗面所には必ずどこかにタイル柄を入れるようにしています。今回、工事中に募集を開始すると工事完了前に申込みが入り、工事完了と同時にご入居という嬉しい悲鳴状態でした。その為、材料をゆっくり選ぶ暇もなく、洗面台はホームセンターで購入して来たものです(^^;)

間取は52uの2LDK、改修工事費は1部屋で約320万かかりました。吐きそうになるくらい、原状回復費用としては高額です( 泣 )。しかし、45,000円だった賃料は75,000円に上がりました。相場より高めの設定で決まったと思います。

■ 12年後の建て替えに向けた準備と考え方

この物件は建て替えまで持ち続ける予定です。建て替えのタイミングは12年後と決めており、そこに合わせて収支計画を組んでいます。あと7年で返済が終わる予定なので、残り5年で解体にかかる費用を貯めて、建て替えへ向けて計画を進めます。

1階のテナントさんへは「 退去まで10年 」と伝え、契約書も定期借家契約へまき直し済みです。定期借家にしたのは解体の際に営業権を盾に退去を拒む可能性もあると考えたためです。( テナントさんも納得されていますので、実際にはもめる事はないと思いますが )。

不動産投資は長い時間軸を使って行う手法です。ワタシは必ず購入前にその物件の出口戦略を決めてから購入するようにしています。

短期で売却するのか、中長期保有するのか、それとも超長期保有するのかによって、物件へかける投資金額も変わって来ます。この辺りはブレがないように取得時に決めておく方が良いと思います。

この物件は建て替えまであと12年ありますので、稼いでもらうために320万円をかけて原状回復するのは悪くないと思います。もともとこの物件は商業地にあり、容積も消化しきれていない建物ですので、建て替えが楽しみでなりません。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。ではまた次回、皆様お会いしましょうね〜(^^)/

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プロフィール

■ DX@母ちゃんさん

dx

不動産賃貸業
兵庫県内で夫と二人の息子と4人暮らし
ブログ:ゆかいな大家さんと不動産投資

■ 経歴

□1974年生まれ

□1995年
大学のデザイン科を卒業。就職氷河期だったため、希望のデザイン系職種には就職できず、営業職に就く

□2001年
父の会社に入社

□2007年
相続で6戸中3戸空室のアパート一棟のオーナーに。管理会社の裏切りで200万円を損する。書籍や先輩大家さんのブログ等で不動産投資の勉強をスタート

□2008年
勉強をする中で、「不動産投資は安定収入を築くのに最適」と思うようになり、競売を中心に物件を買い始める。中古物件にデザインを取り込んだリノベーションを施してバリューアップする手法を確立

□2011年
管理業務を任せるために専任のスタッフを雇用。売買の案件が増えたため宅建業を取得

□2012年
利回り重視から、資産性重視へと方向をシフト。収入の柱を増やすためにロードサイド店舗、駐車場、簡易宿舎経営等を始める

□2018年
所有物件は約176戸、家賃年収は約13,000万円

■ 主な所有物件

0号物件〜7号物件までは売却済
9号物件、 好立地築古再生 RC1棟 
11号物件、築浅物件 鉄骨1棟
13号物件、駅近築古再生RC1棟
  16号物件、駅近築浅軽量鉄骨物件 宿泊施設1棟
17号物件、事業用貸土地
18号物件、繁華街物件 店舗兼宿泊施設1棟
19号物件、事業用定期借地権付土地
20号物件、築古再生アパート 鉄骨1棟
21号物件、事業用定期借地権付土地
22号物件、駅近築古再生物件 RC1棟
23号物件、築浅3階建木造戸建
24号物件、築浅RCシェアハウス
25号物件、築浅RCマンション
26号物件、新築店舗物件
27号物件、借地高利回物件
28号物件、新築木造

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