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迫り来る変化に備えよ-2017年夏・ビル店舗投資市況と動向-

広田健太郎さん_画像 第32話

健美家不動産投資コラム

今回は初めて不動産投資コラムニストらしい内容でお届けします。不動産市況アナリストの幸田昌則さんのCDシリーズを真似て「 2017年夏・ビル店舗投資市況と動向 」と題してお届けいたします。

■ 市況の変化を感じる

2017年現在、僕が感じている地元のビル店舗の市況と動向です。狭いエリアでビル経営をしている僕の皮膚感覚でしかありませんが、ここ最近は物件が以前より多く市場に出てきている、という気がしています。

依然として売主は強気な価格がつけていますが、何かが違います。この変化に敏感に気がついて準備を始めることができる人から、次のチャンスを手にすることができるのではないかと思います。

わずかな変化を感じるためには、普段から定点観測をしている必要があります。全体を目的もなく不定期に見ていては、発見が遅くなります。絞ったある一箇所を定期的に見ることが、誰よりも早く反応することにつながるのだと思います。

■ 違和感を感じたきっかけ

今回、僕が少し違和感を感じたのは以下のようなことがあったからでした。昨年末に営業を終え、閉店をしたお店さんがいくつかありました。それらは例年よく見かける光景です。

そして1月、2月に内装が変わったりして、3月ごろから新しいお店がオープンする。僕がここ数年間にかけて見てきた日常の光景です。しかし、今年は違いました。

閉店したお店に「 テナント募集 」の看板がかけられているのです。例年ならお店が閉店していても次の入居者さんが既に決まっているので、募集看板がかかっているのを見たことがあまりありません。

あるいは看板がかかっても1日2日ですぐに取り下げられていましたが、今年は1週間も残っていることに最初は「 どうしたのかな 」と感じ、1カ月経過しているのを見た時に、「 何かがおかしい 」と確信しました。

僕は2007年に不動産業界に参入し、2009年にビル・テナント専門の不動産をやろうと思ったのですが、その頃の風景に少しずつ戻っているかのような感じがしました。

■ 約10年前は100年に1度の不況だったことを忘れていないか

2009年の僕の不動産投資エリアは、あちこちでお店のシャッターは閉まり、埃をかぶったテナントには募集看板がかけられていました。

永遠にこのままの状況が続くのではないかと思うような状況で、市町村は打つ手がなく、新聞・雑誌は空き店舗問題・シャッター街を伝える記事の数々・・・。

2007年のサブプライム、2008年のリーマンから始まり「 100年に1度の不景気 」と言われたほど当時は全てがマイナスの方向へ向かっていました。

そんな時、人々はお店に何かを買いに行く、食べに行く、飲みに行くという行為は二の次、三の次です。そうなるとお店は売り上げが立たずに家賃を払えなくなっていきます。

小さな個人レベルのお店は数年で閉店してしまいますし、そんな様子を見て、新たにお店を出そうという人はほとんどいませんでした。

アベノミクス後の融資ジャブジャブ&余裕たっぷり危機感ゼロのここ数年の状況からは、想像もつかないような時代だったと思います。今からわずか約10年前のことであるのがウソのようです。

そんな時代でしたから、ビルを買おうとする不動産投資家への融資はおりませんでしたし、新しくお店を始めようという人たちへの開業資金の融資も厳しい状況でした。

新規出店がほとんど見込めないような状況では、ビルを買う不動産投資家も空室リスクを感じ、ビルを買おうとはしませんでした。僕はそういう時代を過ごしてきましたし、あの時のなんとも言えない空気感は忘れません。

■ サイクルの終焉は必ずあるという前提で考える

そして、あの時の空気感みたいなものを今年に入ってふとした時に、少しではあるものの感じるようになりました。

アベノミクス以降、店舗をやりたいというオーナーさんたちが、何人も「 次に空き物件が出たらすぐに連絡してほしい 」と言ってきました。しかし、今はそのような競争は減り、代わりにテナント募集の看板が目立つようになりました。

僕が思うに、人間にも物にも全てサイクルがあるし、いつか飽きられるし、いつか疲労し、息切れするものです。そして終焉も必ずあります。

初めの話に戻りますが、ここ数年、見せかけの好景気によって人々は店舗で物を買い、食べ、飲んできましたが、少しずつ再び消費を控えていくようになるのではないかと感じています。

すると、テナントさんは大家さんにだんだんと家賃を払えなくなっていきますし、お店が空いてしまったら次に新規開店をする人はなかなかいないのではないかと思っています。

借り入れのない昔からの地主さん・大家さんなら話は別ですが、ここ数年でお金を借りてビルや店舗を買っている人にとっては大問題です。家賃が入らなくなり、次に自分の収入から借り入れを返済することになり、いずれ破綻へ向かうのではないでしょうか。

生活としての場である住居とは違い、ビル・テナントはそんな状況になったら入居者さんの撤退は早いですし、夜逃げや家賃滞納のリスクも覚悟しておかなければなりません。逆回転が始まれば、一気に人は出口へ殺到します。

■ いまからビル店舗投資を始めても良いのか?

本来、ビルや店舗という事業用の物件への融資というのはとてもハードルが高いものでした。この数年は本来なら融資をしてもらえない評価の出ない物件や属性の人にまで融資が出ていたのです。しかし、それはラッキーということではありません。

本来ならば返済が見込めないということで融資不可だったものをたまたま買えてしまったのですから、そのようなビルを所有している人は、歯車が変わった時に手放すことにならないように準備をしなければなりません。

そして、これから買いたいと思っている方に一番お伝えしたいことは「 中古ビルというものは高く買ってはいけない 」ということです。リスクがとても多いものですから安く買うものなのです。

安く買うから、安く貸せてテナントが埋まるのです。ビルは安い時に買って安く貸して入居してくれたテナントさんと時間をかけて一緒に再生していく。こんな投資方法が間違いないと思います。

僕自身は、あともう少し待とうと考えています。そうしたらまた次のサイクルが始まり、限られた人だけが、かなり安価で買えることになる市場になるのではないかと思っています。

それまでは、乗り遅れたバスを無理に追いかけるよりも、次のバスが来た時に待ってましたと一番乗りをして、良い席を確保することができます。

つまり今は、どこで何を買うか、自分の投資スタイルをイメージしながら、物件情報をネットで常に確認しつつ、シュミレーションを欠かさず、とにかく決算書を良くしておくことに専念すべきだと思います。

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プロフィール

■ 広田健太郎(ひろたけんたろう)さん

hirotasan

不動産投資家
マレーシア・ペナン島在住

ツイッター
https://twitter.com/kentarohirota

ブログ
walk on the blue ocean.

■ 経歴

□1975年
群馬県高崎市に生まれる

□1997年
早稲田大学スポーツ科学部卒業(サッカー部所属)

□1998年
シンガポールプロサッカーリーグDIVISION1でプレイ

□1999年
個人事業主として「サファリレコード」創業

□2005年
結婚
父親のすすめで1棟目のビルを購入

□2008年
レコード店を閉め、父親の不動産会社へ入るも2カ月で退社

□2009年
宅建免許取得

□2017年 マレーシア・ペナン島に移住

□2018年
宅建免許返納

■ 所有物件

□2005年
11月:商業ビル購入(4テナント)20%

□2011年
3月:商業ビル購入(3テナント、1住居)売却済

□2012年
7月:商業ビル購入(4テナント、1住居)26%
9月:商業ビル購入(3テナント)28%
9月:中古戸建購入(売却済)

□2013年
3月:商業ビル購入(売却済)
6月:区分マンション購入(売却済)
9月:自宅近くの中古戸建購入
10月:土地購入⇒コインパーキング(23台)
12月:中古戸建店舗購入(売却済)
12月:自宅隣の中古戸建購入

□2014年
3月:商業ビル購入(2テナント) 20%
7月:商業ビル購入(売却済)br /> 10月:商業ビル購入(2テナント)32%

□2015年
3月:中古戸建店舗購入(売却済)
3月:土地購入⇒コインパーキング(35台)
6月:土地購入⇒コインパーキング(5台)
10月:転売用土地購入(売却済)
11月:自宅近くの中古戸建購入

□2016年 4月:店舗購入
5月:牢屋ビル購入(売却済)
8月:店舗購入

□2017年
3月:全空ビル購入
8月:ロードサイド店舗購入
10月:駅近ビジネスホテル隣の店舗購入
10月:上記店舗向かいのビル購入

2018年現在の家賃年収約5,400万円

月に5〜10日、一日に数時間働く狩猟型の生活を満喫している

不動産投資を始めるきっかけや初期の苦労については大家列伝(前編・後編)を参照ください。

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