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【最終回】出口戦略の重要性。高値掴みの物件で破綻しないために実行したこと。

不動産投資の失敗例告白/五人前76さん_画像 不動産投資の失敗例告白/五人前76さん

2021/4/16 掲載

BマンションとAマンションを売却できたことで、不動産投資でのS銀行からの借り入れはすべて返済しました。残すは少しの家庭内レバレッジによる借り入れだけです。

家賃収入は半減しましたが、信用棄損状態を脱し、今後の選択肢が増えたということが精神を前向きにしてくれます。融資の可能性が増えたということは、次にとれる選択肢が増えたということです。

■ 2物件の売却から学んだこと

この2物件から私が学んだ「 不動産投資を行う上で大切なこと 」は以下の点です。

・物件の損益分岐点を正確に把握する
・家賃値上げの可能性、経費削減の可能性を探り、家賃と経費の差額を広げる努力をする
・デフォルトしなければ失敗ではない

まず一つ目ですが、損益分岐点を押し上げる要素として、以下のものはすぐに思いつくと思います。

・借入返済
・金利
・固定資産税

しかし、それ以外にも特に大型の物件では、ごみ処理に別途費用がかかったり、共用部の定期清掃を外注する必要があったり、光熱水費の支払いがあったりと、見えづらい経費がかかることが多々あります。これらの経費にもきちんと目を向けて、購入時のシミュレーションをする必要があります。

このレベルを正確に把握することで、その次の利益拡大の戦略も考えやすくなります。「 物件資料に載らない経費はないか? 」。そんな当たり前のことを事前にきちんと把握しておくことが大切です。

二つ目の家賃と経費の差額を拡大させる点については、これこそが不動産賃貸業の稼ぎの肝ともいえると思います。

家賃の上昇は地域性や市況の需給関係、間取りの特性等で期待できるケースはそれほど多くないかもしれませんが、購入前の市場調査で供給過剰地域を避けておけば、可能性はあると思います。

そのためには設備の更新や増強が必要になったりしますので、資金力もある程度必要になりますが、入ってくる家賃をすべてその物件に注ぎ込む気概があれば、資金面での問題はクリアできるはずです。

実際、私はAマンションで投入した資金はAマンションから上がってくる家賃のストックで賄い、追加で自己資金を投入するケースはありませんでした。ちなみにBマンションもいわゆる手出しでの資金投入はありません。

また、経費削減でもっとも効果が高いと思われる「 金利 」については、借り換えのできる状況でスタートするに越したことはありません。

私のように東京在住で地方都市に大型の物件を融資で買うという、時代の流れで出口が塞がれる可能性が高い方法でスタートすると、のちの取り返しがつかなくなる可能性もあります。

このように借り換えが現実的にできない場合は、金利交渉も土台に乗りませんので、あとは繰り上げ返済をしながら毎月の返済額を減らすくらいしか手段がなくなります。

私は最後の頃は、借り換えで長野県内の地銀信金を利用できるように、現地に移住まで考えて動いていました。( 実際は借り換えの必要がなくなり、移住計画は棚上げになりましたが )

三つ目のデフォルトしなければ失敗でない、という点についてですが、不動産投資は返済や支払い不能で退場にならない限りは失敗でないと考えるようにしています。

私が購入した2棟の地方大型物件についても、失敗のリスクが大きい物件ではあったものの、本当に失敗したとは思っていません。いずれもキャッシュフローは回っていて、運よく最後は手出しなしで売却まで行けました。

運営中の苦労は賃貸業の経験を積めたと考えていますので、学びの機会と前向きにとらえています。

■ 返済金額を無借金物件の家賃から補填できる対策をとっていた

キャッシュフローの少ないこの2棟について、デフォルトを回避するための対応策もとっていました。返済分と同じ金額の家賃を、無借金の物件から上がるように現金で新規物件を買い進めるようにしたのです。

実際はAマンションの返済分までしか積み上げは出来ませんでしたが、Bマンションを売却したタイミングで少し気が楽になったのは、「 返済原資が別の物件からの利益でカバーできたから 」だと思います。

逆に言うと、この補填ができない状態で保有していたとしたら、そのストレスは相当なものだったでしょう。現金があまりない状態で大きな借金をするというのは、そういうリスクを丸ごとかぶるということです。

昨今は、三為取引の是非やS銀行の過去の融資姿勢に対する批判の声が聞こえてきますが、結局は利用する側のモラルとか知識の欠如に帰結するものなのかなと思います。

私はいずれも自分の意思で選択し、その後苦しむことになりましたが、誰かのせいではなく、そのような決断をした自分の責任だと考えています。当時の浅い知識と経験のみで、身の丈に合わない投資法を選択した結果です。

そのため、誰かを責める代わりに、デフォルトで退場にならないように必死に情報を集めて改善策を打ち、リカバリーしてきました。物件保有時は常に物件単体での黒字を意識して、黒字を維持するように必死に取り組んでいました。

もし売れなかった場合は、物件単体での黒字を意地でも維持しながら、保有し続けるつもりでした。時間の経過とともに信用棄損状態も改善されていくわけですし、時間に味方してもらうのは不動産投資の醍醐味だと思います。

■ 出口戦略の重要性を痛いほど学んだ

最後に、今回のS銀行から融資を受ける形での三為物件では、出口戦略の重要性を痛いほど学びました。同時に、物件を売却することで得られるキャピタルゲインのインパクトも実感しています。

やはり持たざる者は売却を適宜織り交ぜてキャッシュを厚くしながら拡大していくのが、王道の手法だと感じています。この2物件からは最終的に数百万円のキャッシュを作ることに成功しました。

ただ、これはたまたま買った時期が良かった( そこそこの表面利回りで買えた )ことと、本当に運よく売却ができたためです。あと少し購入時期が遅かったり、売却のタイミングが悪かったりしたら、今も2棟を抱えて苦しんでいたかもしれません。

不動産投資の難しいところは、買った時点では正解か分からず、売却という手仕舞いをして初めて成否が分かるということです。長い時間をかけて運営をして初めて結果が分かる。私のケースでは最終的に7年という時間がかかりました。

結局は「 持ってよし、売ってよし 」という物件を買うのがいい、というのが私の結論です。売却にベストの市況が来るまで保有し続けても大丈夫な物件を安く仕入れておくというビジネスの基本を胸に、今後も不動産活動を楽しんでいこうと思います。

このコラムをお読みの皆さまも、先駆者の成功事例だけでなく、ぜひ失敗事例をたくさん学び、自分の活動に活かしていただければと思います。


プロフィール

■ 五人前76さん

sirai

東京都町田市在住
家族は優秀な勤め人の妻と、小6のムスメ(11)、保育園児のムスコ(4)

Twitter:@goninmae76
Blog:五人前76のブログ
Stand.fm五人前76チャンネル

■ 主な経歴

□1976年
神奈川県横浜市に生まれる。両親は地方公務員とパート主婦という、典型的な団塊世代

□2000年
大学卒業し、1社目の学習塾に就職。働きながら司法試験合格を目指すも、仕事はそんなに甘くなかった・・・

□2004年
2社目の学習塾に転職し、会社経営を少し体感する。当時の社長が不動産投資をしており、ビジネスと不動産の相性の良さを知る

□2005年
3社目の転職で東証一部上場企業の法務部員となり、念願だった法務実務経験を積み始める
その年の秋に結婚する

□2009年
4社目の転職で最後の憧れの大学職員に。引き続き法務関係の仕事を担当する

□2017年
3度の病気休職(うつ病)を経て、同年9月に勤め人卒業。同時にハウスクリーニング事業で開業、独立を果たす

sirai

□2020年
新規ビジネスとして訪問マッサージと家事代行を開業する

■ 不動産投資に関する経歴

□2007年
加藤ひろゆき氏の「ボロ物件でも高利回り 激安アパート経営」と出会い、不動産投資家になることを決意

□2010年
1棟目木造アパート(1K×4部屋)を茨城県に購入し、不動産投資家デビュー

□2011年
2棟目木造アパート(1K×8部屋全空)を長野県諏訪郡に購入
長野県での展開を決意する

□2012年
自宅として新築木造住宅を私鉄駅前に購入する

□2013年
3棟目軽鉄アパート(2DK×4部屋)を長野県伊那市に購入する

□2014年
3月:4棟目木造アパート(2DK×10部屋)を長野県上伊那郡に購入する
6月:5棟目重鉄マンション(1K×27部屋)を長野県松本市に購入する
9月:6棟目重鉄マンション(2DK×24部屋)を北海道札幌市に購入する
あこがれの地北海道で投資家デビュー
10月:不動産管理法人設立
7棟目木造アパート(2DK×6部屋)を北海道千歳市に購入する
12月:1棟目アパートを売却する

□2017年
8月:6棟目マンションを売却する

□2020年
8月:8棟目木造アパート(1LDK×4部屋)を北海道苫小牧市に購入する
12月:9棟目アパート(1LDX×4部屋)を8棟目の隣に購入する

□2021年
3月:5棟目マンションを売却する



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