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見えてきた孤独死の背景。保証人ナシで原状回復費はどうなる?

不動産投資の失敗例告白/ひろ*さん_画像 不動産投資の失敗例告白/ひろ*さん

2020/5/30 掲載

昨日に続き、都内の築浅アパートで起こった入居者さんの孤独死に関する失敗談を告白します。



■ 孤独死の状況が見えてきた

アパートでの孤独死が発見されてから数日後。警察からの報告があったと管理会社さんより連絡がありました。残念ながら、お亡くなりになって1ヶ月以上が経過していたようです。

色々な意味で辛いです。道義的にも金銭的にも、管理会社さんにその対応をさせてしまったことも含め、本当に色々と・・・。しばらくは何も考えたくない、というのが本音でしたが、そう言って逃げているわけにもいきません。

不動産賃貸業は慈善事業ではなく利益を出すための事業です。また元のような綺麗な部屋に戻さないと、いつまでも空室という名の損失を垂れ流すばかりです。

気持ちを奮い立たせ、管理会社さんとの打ち合わせに臨みました。管理会社さんはこぢんまりとした家族経営の会社さん。どちらかというとリフォームが主体の会社です。きっと先方もつかれていることと思うので、地方出張のお土産を持っていきました。

実はこのアパートは、こちらの管理会社さんが自社保有予定で建てた新築を、訳ありで購入させていただきました。家も近いし町内のお付き合いもあるし、先方も管理を継続させてほしいと申し入れてきたので、そのまま管理をお任せした次第です。

今回孤独死されてしまった川崎さん( 仮名 )には保証人がいらっしゃいませんでした。事件発覚後、緊急連絡先として指定されていた甥っ子さんに管理会社さんが連絡。この甥っ子さんが相続人となるようですので、関係性を作っておくのが重要と思われます。

そこで、原状回復費等の支払い等を迫るのではなく、保険のやりとりなどご協力いただければと伝えてもらうようにしました。担当の方は不動産屋さんにしておくには惜しいくらい( ? )正直ないい人なので、きっとうまくやってくださることでしょう。

それから、スタッフの方が現場に入った時のお話を詳しく伺いました。臭いがきつく、5分の滞在だったにも関わらず、3日くらいは自分の呼気から死臭を感じ、動物性のものが食べられなかったそうです。着ていた洋服やカバンも臭うような気がして、全て処分したとか。

ご遺体が片付けられた後のお部屋の写真を見せてもらうと、明らかに倒れていた場所がわかるシミがありました。「 現場、見に行かれますか? 」ときかれた時は、即答で「 遠慮します! 」と断ってしまいました。


実際の物件の写真

■ 管理会社さんに特殊清掃業者さんを紹介

こちらの管理会社さん、そんなに規模が大きい会社さんではないので、孤独死は初めてだった模様。「 特殊清掃の業者さんとかご存じないですか? うちはどこともお付き合いがなくて・・・ 」と困っている様子でした。

そこで、以前セミナーを受講したことがある特殊清掃の業者さんを紹介させていただきました。手順などもご存じないようでしたので、孤独死対応2回目の私が逆に管理会社さんに助言や指南をする感じになってしまいました( 汗 )

この物件は単身者向けなのに階段がある変わった間取りで、入居者様が倒れていたのは、1階と2階をつなぐ階段でした。2階に体半分、階段に体半分という感じです。原状回復に多額の費用がかかることと予想されます。

「 お金のことを考えると憂鬱になります 」と半ば独り言のような発言をしたところ、管理会社の担当さんから「 入居者様が加入されていた借家人賠償責任保険である程度は保険金の支払いがあると思います 」というお話がありました。

最大80万円まで保険金が支払われる可能性がある契約になっているそうです。それを使わせていただけると大変助かります。でも、たぶん全然足りないだろうなあ・・・。

私が契約している火災保険でも、「 汚損事故 」という形で保険金が支払われるはずです。それも申請して、工事費をできる限り保険金で補填できるようにしておかないと、懐事情が辛くなる一方です。

管理会社さんの前では、極力明るい感じで話をしましたが、やっぱり憂鬱です。お店を出た後、大きなため息が出てしまいました・・・。いかんいかん、気持ちを切り替えて前向きにならなきゃ。


変わった間取りのアパートだった

■ 相続人問題

打ち合わせが終わって数日後、管理会社さんから連絡がありました。事後処理の相談のために来店を依頼していた甥っ子さんより連絡があり、警察からDNA鑑定に3ヶ月程要すると連絡があったとのことでした。

甥っ子さんとしては、相続人と確定するのに時間がかかる中、自分が相続人と仮定して動くことが不安だ、という趣旨のお話をされたそうです。行政の無料相談に行く予定なので、来店時期を延期したいということでした。

大家の立場としては「 早く動いてほしい 」と思ってしまうのですが、立場を変えれば甥っ子さんの心情もわからなくはありません。管理会社さんも、「 落ち着くまで無理はしないでください 」と伝え、来店日程を再調整したとのことでした。

ただし一点だけ、翌日の午後にも業者さんが現地調査をする予定となっていたため、そのことは甥っ子さんに伝え、「 甥っ子さんより先に業者さんが現場に立ち入ること 」の了承は得ておいたそうです。こういうところ、大切です。

その翌日、紹介した特殊清掃業者さんが現地調査。お仕事をお願いするのは初めてですが、これまでもFacebookでの繋がりがあり、その投稿内容を見ている限りはまっとうなお仕事をされていると判断しておりました。

私はお会いできませんでしたが、きっと、適切な対応をしてくださることでしょう。その上で、特殊清掃と原状回復の見積りが安く済むことを強く願いました。

■ 家賃保証会社との交渉

それと並行して、管理会社さんに依頼していたことがあります。保証会社さんとの交渉です。

今回の川崎さん( 仮名 )の賃貸借契約で使っている保証会社さんは、契約上は「 死亡日までしか家賃は保証されない 」ということでした。それに対し、「 契約解除まで家賃負担いただけないか交渉してみてはどうか 」、と別の管理会社さんに助言をいただいたのです。

助言をくれた管理会社さんは、会社の窓口に連絡すると間違いなくNGになるので、管理会社さんの担当者さんに連絡する方が良いだろうと、交渉の仕方まで教えてくれました。いろいろとご支援いただき、感謝申し上げます。

第一報の回答は「 死亡推定日までの家賃保証であることをまずは家主さんへお伝えください 」とのこと。しかし、そこで引き下がるわけにはいきません。

「 現状回復等が大掛かりな工事となりそうなので、なんとか掛け合ってもらえないか 」ともう一度、管理会社さんを通じてお願いしてもらいました。

その結果、何とか解約日まで家賃保証をいただけることになりました。管理会社さん、ありがとうございます! これで少しだけ家賃の損失を免れることになりました。


実際の物件の写真

■ 気になる特殊清掃と原状回復費

その後、甥っ子さんが管理会社さんに来店。相続人であることを前提に、遺体発見日を解約届出日、月末で解約という形で解約通知書を書いていただき、手続きを進めました。

なお、この時点ではまだDNA鑑定の結果は済んでおりません。もし相続人と確定した場合に相続をするのか、相続放棄をするのかについては、まだ迷っているということでした。

実際に現地を見て、どれだけ預貯金があるかなどの確認をしてから決断することになりそうです。まあそうですよね、先立つものがあるかどうかは大事です。原状回復費以上にお金が残るなら相続するということになるのでしょう。

ちなみにここまで「 私が原状回復費を払う 」という前提で考えているのは、亡くなった入居者さんに預貯金がなく、甥っ子さんが相続放棄をされて、原状回復費も支払わないというケースを前提に考えていたためです。

自分にとって都合のいいケースばかり考えても仕方ありません。そうなるとやっぱり気になるのは特殊清掃と原状回復費にかかるお値段です。いくらかかるのは、資金はどこから出るのか。見積もりが届くまで、ずっとドキドキしていました・・・。

明日の最終回に続く

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プロフィール

■ ひろ*さん

dappesan

□1978年、埼玉県生まれ
□妻と二人で東京都在住

ブログ「不動産投資問わず語り」
大家列伝「前編・後編」

□IT企業勤務
□不動産投資家

■ 経歴

□2001年
某国立大学卒業後、IT系企業に就職。

□2007年
結婚してマイホームを購入したところ、生活がカツカツに。「お金は銀行に預けるな」(勝間和代)を読み、資産運用に興味を持つ。
書籍やセミナーなどで不動産投資の勉強をスタート。

□2008年
札幌1棟目購入:S63築 木造 2DK×5(2017年売却)

□2010年
札幌2棟購入:S63築 S造 1K×22(2013年売却)

札幌3棟目購入:H2築 木造 1R×16(2018年売却)

□2011年
フィリピンのコンドミニアム1戸目(プレビルド)を購入

□2012年
東京1棟目購入:H23築 木造 1K×1、1R×2

東京2棟目購入:H1築 S造 2LDK×1、2DK×2、事務所×2

フィリピンのコンドミニアム2戸目(プレビルド)を購入

仙台1棟目購入:S62築 S・SRC造 1K×6、4SLDK×1

□2013年
札幌4棟目購入:H25築 RC造 1DK×15

フィリピンのコンドミニアム3戸目(プレビルド)を購入

□2015年
東京3棟目購入:S44築 木造 1DK×2

東京4棟目購入:S45築 木造 1R×4

野立て太陽光発電所購入:250kW 高圧

□2016年
札幌5棟目購入:H2築 木造 1DK×16

東京5棟目購入:S44年築 木造 2DK×1

□2017年
札幌6棟目購入:S53年築 RC造 2LDK×4

札幌7棟目購入:H18年築 RC造 2LDK×17

東京6棟目購入:S23年築 木造 1R×2

東京7棟目購入:築年不詳 木造 1R×2(2018年売却)

東京8棟目購入:S53年築 木造 1LDK×4

富山1棟目購入:H4築 木造 1K×8

□2018年
千葉1棟目購入:S51築 木造 2LDK×1

札幌市に3棟37室、東京都に7棟26室、仙台市に1棟7室、富山県に1棟8室、千葉県に1棟1室、合計13棟79室を所有

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