こんにちは、モーガンです!
私は入居者募集や入居後の修繕対応などの物件管理は入居者さんとのスムーズな対応を優先するためにほとんど管理会社さんに一任しています。
一方、退去した時の原状回復リフォームだけは、私が中心になってやらせてもらっています。必要な箇所を業者さんに振り分けて分離発注したり、DIYしたりすることでコストダウンをはかりたいからです。
おかげで当社の売上高経常利益率は20%超え、平均空室期間も2ヶ月未満に抑えることができています。この退去後の原状回復リフォームは、私の不動産投資の根幹を成しているといっても過言ではありません。
そこで今回は、先日退去した物件の下見を通して、私が行っている原状回復工事のルーティンをご紹介しようと思います。皆さんの空室期間の短期化や利益やキャッシュフローの増加に貢献できたら嬉しいです!
■ 退去後の下見は建物の外から!
私は退去日からできる限り日を空けずに、物件を見に行きます。入居者さんとの退去立会い後に、管理会社さんから修繕が必要な箇所のメールが送られてくるので、それを一つ一つ目視してリフォームの方針を確定していくためです。
その時に見る箇所は室内にとどまりません。物件に着いたら、建物の周囲を歩くところから始まります。まずは自転車置き場の確認です。ここが荒れていると建物全体が荒れている印象を内見者さんに与えることになってしまいます。
溢れている自転車の中に退去者の置き忘れっぽいものがあれば、管理会社さんに連絡して、その自転車に「 利用者確認 」のステッカーを貼ってもらい、期限が過ぎたら撤去してもらうという手配をその場でしてしまいます。
こうすれば最初の内見者が現れる頃には、キレイな自転車置き場になっていますからね。
次に見るのは集合ポストです。ここがチラシで溢れかえっていると、内見者さんに不良入居者がいるイメージを持たれてしまい、最悪の場合は室内を内見しないまま、次の内見先に行ってしまうこともありますので要注意です。
■ エアコンと水回りの設備は最重要
中に入って真っ先に確認するのは、エアコンと水回り( トイレ、お風呂、キッチン、洗面化粧台など )です。
写真のような黄ばんだエアコンは空調が効かないイメージを与えて内見者に敬遠される原因になります。エアコンはプロパンガス会社さんから無償貸与を受けられるケースも多いので、製造年月日を見て10年以上経過していれば、積極的に交換するのが吉です。
入居中に壊れたりすると、空室時の交換よりも高くついてしまうこともあるので、壊れる前に手を打つことが大切です。古いものなら、即座にプロパンガス会社さんに手配をかけることも多いです。
次に水回りです。私が特に重視しているのはトイレです。私の物件は築20-30年以上の物も多いため、見栄え的に限界を迎えているケースも少なくありません。
上の写真のようにタンクの樹脂部分が黄ばんでしまった一体型便器などは、まだましな方です。
温水洗浄便座のない「 ザ・昭和 」みたいな隅付形便器もそれほど珍しくはありません。
私が買う前から住んでいた入居者さんが退去された部屋などを見ると、独居房を連想させる薄汚れた便器が取り付けられていることもあります。
私みたいな昭和生まれのオッサンはまだ耐性があるかもしれませんが、平成生まれの人には受け入れ難いでしょう。周囲の同じ築年数のアパートでは、このまま貸し出している部屋も多いのですが、私は交換します。
だからこそ差別化になるのです。ということで、こういうトイレを見つけたら、交換する算段を立てます。
■ トイレの交換費用は?
業者さんにお願いして写真のような新しい便器、タンク、温水洗浄便座に交換してもらった場合、私の地域では10-13万円ほどの費用がかかります。DIYも意外に簡単で、その場合は5万円かかりません。
この先、周囲の同じ築年数の物件に対して差別化をはかれると考えると、大きすぎる出費ではないと思います。自分のスケジュールの空き具合を見て、業者さんに丸ごと発注するか、DIYするために部材をネットで手配するかを決めます。
風呂場の蛇口も、古いタイプのものは交換します。写真の「 ツーバルブ式 」のシャワーや水栓がついていたら、迷わず交換です。その場で、「 ネットで手配するリスト 」に書き加えます。
写真のようなシングルレバー式に交換すれば片手でも水温や水量の調節ができて使いやすくなりますし、見栄えもよくなります。DIYなら作業時間30分と部材代の1万2千円ほどで設置可能です。
この他、洗濯蛇口もしっかりとチェックします。よくある普通の蛇口ですと、入居直後に洗濯機と接続できなかったり、水漏れしてしまったりして入居者さんからクレームになりやすいため、賃貸仲介さんから案内を嫌がられます。
そこで私は2,500円ほどの「 漏水防止ストッパー 」が付いたものをホームセンターやアマゾンで買っておいて、自分で交換してしまいます。モンキーレンチで回して嵌め込むだけの簡単な作業なので、時間を食うことはありません。
■ 居室の下見ポイント
水回りの次は居室です。居室に入ったら、まずやるべきことはシーリングライトの設置です。
ライトがないと、室内が薄暗くて下見がしづらいということもありますが、何よりライトがあった方が内見での成約率が上がるのです。そのため、先出の漏水ストッパーと共に必ず下見の時に取り付けます。
次に確認するのは、壁紙です。
上の写真のようにひび割れがある場合は、壁紙の機能性を失っている証拠ですので、必ず貼り替えの算段をします。
襖の大きなシミや汚れも、下見の時に軽く拭いて取れないようなら、リフォーム対象リストに加えます。
私の地域の場合、壁紙の張り替えを業者さんに依頼すると950円/mほどかかります。これをDIYした時には、私は建築現場で余った安い材料を購入していることもあって、たった200円/mほどで張り替え可能です。
壁紙は張り替える面積が大きく費用が嵩みがちなので、予算内に収まるかどうかで業者さんにお願いするか、あるいは自分で張り替えるかを決めています。
具体的には、築20-30年のアパートは家賃6ヶ月分を原状回復リフォーム総額の目安としています。他のリフォームを含めてそれに収まりそうなら業者さんにお願いし、予算オーバーならば壁紙の張り替えはDIYにして調整する感じです。
「 ココって、意外に内見者さんが気にするんですよ 」と賃貸仲介さんから指摘されたのは、「 窓台の雨染み 」や「 腐食 」です。「 これ以上腐食させても、私のせいにされないですよね?」と、賃貸仲介さんに確認が入るんですって。よく見ていますよね。
この物件はそこまで酷くなかったのですが、持ち合わせのステインがあったので、その場でササっと塗ってしまいました。ペンキだと窓台の木部を痛めることがあるので、ステインを染み込ませて木部の内側から保護するのが良いようです。
■ 原状回復工事は賃貸仲介さんと関係構築をする手段
ここまで確認したら、業者さんに電話したり、ネットで部材の注文を入れたりして、下見は終了です。所要時間は1-2時間くらいかなと思います。
皆さん、お気づきかもしれませんが、私は大規模なリノベを行うというよりは、賃貸仲介さんが内見時に説明しづらいとおっしゃる箇所を取り除くことを念頭にリフォームしています。それが賃貸仲介さんとの信頼関係構築につながっていると感じているからです。
その結果、空室は短期化して利益やキャッシュフローを押し上げてくれていますので、良かったら参考にしてみてくださいね。きっと賃貸仲介さんが内見をバンバン呼び込んでくれると思いますよ!では、また♪