僕自身は、2棟の新築20室をギリギリに完成させて、17室まで埋めるところまできました。中古アパートの6部屋あった空室も残り2部屋なので、あと5室、満室目指して取り組んでいこうと思います。
さて、新年号が令和に決まりました。30年と113日をもって平成が終わります。平成が始まったのが1989年。バブルとともに幕を開けました。僕が16才のときです。そして、1991年、平成3年にバブルが崩壊して、焼け野原の中で就職活動が始まりました。
僕の社会人生活は、「 失われた20年 」と呼ばれる長い不況と重なります。多くの企業がデフレと低成長と戦い続けた結果、団塊ジュニアの僕ら世代以降は実質的賃金の上昇は望めず、超長時間労働を余儀なくされました。
その結果、非正規雇用が増え、晩婚・未婚は加速しました。大多数の団塊ジュニア世代のヤリキレナイ抑圧エネルギーは、まともに向き合うと鬱や精神疾患を招きかねないほどです。しかし、その中で不動産投資を始めた人たちも一定数、存在しました。
( 最近のセミリタイア組とのゴルフやセミナー、懇親会会場で会う人達に団塊ジュニア世代が多いことに驚かされます )。
僕は平成の時代を勤め人ステージで駆け抜けて、最後の最後に滑り込みでセミリタイアしました。そして今、社会全体が「 働き方改革 」の名のもと、新しいステージに脱皮しようとしています。時代はどう、変わっていくのでしょうか。
■ 磯野波平さんの会社の定年は55才
ところで、昭和を代表する国民的アニメのサザエさんの磯野波平さんはいくつだと思いますか? タラちゃんが「 おじいちゃん 」と呼んでいることや、髪の毛の具合などから、かなりの高齢に見えますが、毎日、会社勤めをしています。
答えを明かすと、定年が55才だった時代の「 定年1年前の54才会社員 」という設定だそうです。ビックリ。
それにしても、かつては55才定年が主流だったんですね。それが、1994年に60歳未満定年制が禁止され、1998年の施行で60才定年になりました。そして、今は60才定年で雇用延長して、65歳まで雇用が一般的になりつつあります。
1994年の平均寿命は男性76才、女性82才で、今の平均寿命は男性が81才、女性が87才。定年の年齢も平均寿命も約5才増えたことになりますね。
今の50代は50%の確率で90才まで生きられますし、40代の人はもっと長生きになります。今の子供達の半数は、100才以上の人生を生きることになるでしょう。
寿命が延びると同時に、定年は延長され、働く期間もどんどん伸びていきます。そんな中、企業の平均寿命は約23年( この先もっと短くなるでしょう )と縮んでいるという現実。
これが何を意味するかと言えば、人生で3回程度の転職は覚悟しておく必要があるということです。人生100年時代、ひとつの会社で働き続けるのは、まったく現実的ではないのです。( 自分が今、サラリーマンだったら、ドキッとすると思います )
■ 国はサラリーマンの副業・複業を認める方向へ
さて、上記の内容は、「 LIFE SHIFT 」( リンダ・グラットン著 )を読むと、しっくりくると思います。この本の中では、これからの人生では、教育を受け、就職し、老後を過ごす3ステージモデルが成り立たなくなると書かれています。

では、どんな生き方になるのかというと、人生に数度の「 仕事の転換 」や「 学び直し 」を繰り返す、マルチステージモデルです。

来月から令和の時代に入りますが、令和時代の日本人にとっては、マルチステージ制の人生が普通のことになっていくと思われます。
国もそのための準備を進めています。2018年1月、厚生労働省は「 副業・兼業の促進に関するガイドライン 」と副業・兼業の禁止規定を削除した「 モデル就業規則 」を公表しました。
今回の改定前のモデル就業規則には、「 許可なく他の会社等の業務に従事しないこと 」との規定がありました。しかし、改定後は次のように変わっています。
「 労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由であり、各企業においてそれを制限することが許されるのは、労務提供上の支障となる場合、企業秘密が漏洩する場合、企業の名誉・信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合、競業により企業の利益を害する場合と考えられる 」。
そして、ガイドラインには、「 原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当である 」 と記載されました。
つまり、日本社会は、サラリーマンの副業・兼業を認める方向に大きくカジを切ったのです。これからは、本業を続けながらの「 副業 」を超え、同時にいくつもの事業を行う「 複業 」が中心になっていくことになるでしょう。
■ 3ステージを生きる時代からマルチステージの時代へ
私は会社員時代に副業が認められていなかったため、ある程度の規模になったときから、物件は妻を代表取締役社長とした法人で取得してきました。そして、会社を退職した後、自分がその会社の代表取締役に就任しました。
しかし、今後は会社が個人での不動産の取得に寛容になっていくでしょうから、最初から法人の代表におさまる人も増えそうです。
( その一方で、銀行のサラリーマンへの融資は厳しい状態ですので、やはり妻や夫、親を代表にした法人を設立したほうがいいともいえ、悩ましいところです )。
僕が会社員を卒業すると決めた最大の理由は、賞味期限切れの50代になることの恐れでした。会社の決める消極的終身雇用によって自身の定年を迎えるのではなく、自分で定年を選び、未来を創りたいと思ったのです。
マルチステージの人生とは、会社の決めた定年に縛られず、いろいろな可能性・選択枠( 複業・兼業 )を使って無形資産を構築し、楽しみながら新しい可能性を創り出せる、キャリアチェンジのチャンスに溢れた社会なのではないでしょうか。
これからは、会社中心の人生から「 自分中心の人生 」へと生き方を変えていく時代に入ります。皆さんも、不動産投資というツールをうまく使って、自分らしい人生を築いていってくださいね。
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