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まさかの一括返済要求!法人の合併で右往左往した私の失敗談

ぺんたさん_画像 ぺんたさん 第74話

2021/7/27 掲載

こんにちは、ぺんたです。私は現在、二社の法人を経営していますが、このほど第二法人を第一法人に吸収合併することにしました。顧問税理士に相談したうえでの決断だったのですが、想像以上に難航してしまいました。

今回のコラムでは合併にまつわる私の右往左往っぷりをお恥ずかしながらシェアさせていただきます。

■ そもそも第二法人を作ったのは・・・

私は「 一銀行一法人スキーム 」は採用しておりません。業績の全体像を把握するのが難しくなるうえ、金融機関を欺くのが性に合わないという理由です。じゃあなぜ第二法人を作ったかというと主に二つの理由からです。

第二法人を設立した当時は、第一法人が軌道に乗り帳簿上の損益がトントンに近くなったころでした。そのまま第一法人で買い進めて行くと納税額が膨らんで行くことになるので、第一法人の新規取得は打ち止めにして、以降は第二法人で取得を進めることで合理的な納税対策が出来ると考えました。これが1つ。

またうちは二人の息子がおり、二人には「 興味があれば継いでくれてもいいし、そうしなくてもぜんぜん構わないよ 」と伝えています。でもよく考えると二人とも「 継ぎたい 」と言い出す可能性もあります。

その場合、第一法人を兄弟二人で経営することになると喧嘩の種にしかなりません。であれば第二法人を第一法人と同じぐらいの規模まで成長させておけば、二人が同時に「 継ぎたい 」と言い出す事態に対応できると考えました。これが2つめの理由です。

あと、正直に申し上げると事業継承の時期までは私の裁量で経費を自由に使えるかも?・・・というヨコシマな考えがあったことも否めません( 笑 )

■「第一法人だったら融資できますけど・・・」

そういう目算で第二法人を設立し、物件を購入しようとすると予想外の事態が起こりました。当時は融資の引き締めが始まったころだったのでその影響かもしれませんが、第二法人で融資を申し込んでも次々と否決されてしまいます。そして判で押したように、

「 第一法人だったらご融資出来るので、そちらで進めさせてもらえませんか? 」

とおっしゃいます。どうやら第一法人のほうが実績も安定感もあり、法人スコアも良いという理由のようです。購入しないのももったいないのでやむなく第一法人で購入することが多くなってしまいました。

その結果、第二法人は現在に至るまで小さな物件を二つ買えただけ、しかもプロパー融資ではなく保証協会の保証付き融資なので第二法人を設立した目論見は完全に外れてしまいました。このことが第二法人を吸収合併する直接の動機になりました。


(※本コラムに時々登場する元市営住宅も最初は第二法人で購入するつもりでしたが銀行から断られ、結局第一法人で購入しました(^_^; )

■ 担当さんはのんびりした対応だったものの・・・

税理士の紹介である司法書士に手伝ってもらうことになったのですが、「 両社で合併契約書を締結する必要がある 」とのことでした。税理士に相談のうえ合併比率を決定し、合併期日を6月1日と決定。それらを明記した合併契約書を作成してもらいました。

融資取引をしている金融機関2行には事前に、「 こんな段取りで合併します 」「 債務は第一法人でそのまま引き継ぎます 」と報告しました。たしか3月のことだったと思います。すると両行とも「あ〜そうなんですね。直前になったらまた言ってくださいね〜」というのんびりしたご対応でした。

合併に際しては消滅する法人の債権者に告知するため公告を出さなければなりません。すでに銀行に口頭報告を済ませていたので4月末の官報に掲載してもらいました。すると、GW明けに銀行から電話が入りました。

「 合併の件を本部に相談したところ、『 催告書 』はいつもらえるのか? 合併の稟議承認に1ヶ月ほどかかるので、いまから6月1日の合併だと行内手続きが間に合わないよ・・・と言われてしまいました( 汗)」

というお話でした。『 催告書 』って初めて聞く言葉です。税理士も司法書士もそんなことは一言も言っていませんでした。その後もう一行からもほぼ同じ内容の電話をいただいたのですが、加えて

「 保証協会さんが『 聞いてないよ! 』と怒っています( 汗 )」

ということでした。いやはや・・・。それは当社に言われてもこまります。保証協会はうちと直接取引をしているのではありませんから、銀行に口頭報告した時点で銀行から報告してもらうのがスジですよね。

どうやら銀行の担当さんたちも合併の実務などやったことがなかったようで、債務引受の手続きをすれば事足りる・・・と思っていたフシがあります。ところがフタを開けたら本部から色々言われて面食らっているようでした。

■「 催告書 」とは

後付けで調べたところ、合併については会社法で

「 当事会社は、合併の効力発生日の前日の1か月間以上前までに、合併をする旨等の一定の事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者に対して個別に催告しなければなりません( 会社法789条2項、799条2項 )」

と規定されていました。

合併の効力発生日:6月1日
その前日 :5月30日
その一ヶ月以上前:4月30日より前

に公告と催告書を両方出しておかなければならなかったわけで、6月1日付けの合併は早々に断念しました。そこで新たに催告書を概ね以下の骨子で起案しました。

・第一法人と第二法人が合併する予定です
・存続会社は第一法人です
・第二法人の資産と債務はすべて第一法人が継承します
・合併日は令和3年8月1日を予定しています
・本件合併に異議がある場合は6月30日までに書面で通知してください

銀行だけではなく自動車ローンやショッピングクレジットの会社にまで全て郵送しました。これら債権者のうち、どこか一社でも異議を唱えたら合併はできないことになるそうです。

また、銀行からのアドバイスにより第一法人で取引のある銀行にも同内容の催告書を送付しました。第一法人の側も吸収合併により財務内容が変わりますのでお知らせする必要があるそうです。

合併期日を大幅に延期し、6月末までにどこからも異議は来ませんでしたが、実はここで話は終わりませんでした・・・。

■「 一括返済してください 」と言ってきた銀行

第二法人と融資取引のある銀行( 仮にA銀行とします )からある日電話がありました。催告書をお渡ししたときに「 おそらく異議は出ないと思います 」と担当さんがおっしゃっておられましたので安心していたのですが、いただいた電話の声が暗いので身構えました。

担当さん「 第一法人さんはB銀行と既にお取引がありますよね?合併により当行( A銀行 )が第一法人さんと融資取引をすることになると同じフィナンシャルグループのA・B両銀行が同じ取引先に相乗りすることになり、それはできないという結論になってしまいました 」

ぺんた「 ん?? ということは・・・? 」

担当さん「 A銀行としては第一法人さんとお取引はできませんので、申し訳ありませんが第二法人さんの債務は一括返済していただけませんか? そうしていただければ当行が異議を提起することもございません。で、後日改めてB銀行に融資を打診していただければと思います 」

ぺんた「 え〜(..;) B銀行さんは確実にご融資いただけるのでしょうか? 」

担当さん「 いえ、それはB銀行の判断ですので私からはなんとも言えません・・・ 」

ぺんた「 ・・・・ 」

いや〜、催告書の件はこちらの段取りミスで後からなんとかリカバリーしましたが、まさかフィナンシャルグループの内輪の論理で一括返済を求められるとは夢にも思っていませんでした。完全に盲点です。

ここで合併を取りやめるという選択肢もありましたが、思い切って一括返済しました。もちろんこのフィナンシャルグループには今後冷たくするつもりです( 苦笑 )

※合併前、第一・第二法人はそれぞれ個別にA行・B行と融資取引していました



※合併が完了すると同じ第一法人を相手に兄弟行同士が融資することになるので、A銀行が手を引くことで同じフィナンシャルグループ内で競争することを予防したようです。



というわけで、滅多に法人の合併などを行う場面はないでしょうが、ちゃんとした司法書司と組まないと痛い目に遭いますし、思ったよりも実務は面倒でした。また銀行のグループ関係が合併に影響を及ぼすなんて思いも寄りませんでした。

複数法人をあとから整理統合などするのは非常にやっかいなので、やっぱり安易に多法人化するのは控えておいたほうが良さそうだな・・・と改めて実感しました(^_^;

プロフィール

■ ぺんたさん

ぺんたさん

不動産賃貸業
平日は物件のある山口県、週末は家族のいる福岡県在住
家族は妻と二人の息子

ブログ:
ぺんたの地方不動産投資日記


■経歴

□1966年
福岡県北九州市で誕生

□1989年
大阪大学人間科学部卒業
東京の大手電気メーカーに就職

□2000年
3才の長男に発達障害があることがわかり、妻と「この子が20才になるまでにファミリービジネスを作っておこう」と決める

□2005年
義両親の介護のために長年勤めた会社を退社し、福岡へ
退職金で生活しながら、義両親の介護と長男の療育の体制を整える
引っ越しから約半年後に、福岡市内の球団に就職する

□2009年
福岡の球団を辞め、東京に単身赴任
2〜3年のペースで会社を変わりながら不振事業を再生する

□2014年
不動産賃貸業で起業(サラリーマンを卒業)

□2015年
物件のある山口県宇部市と家族の住む福岡の二重生活を始める


■不動産投資の経歴

□2000年
『金持ち父さん・貧乏父さん』を読み、不動産投資に興味を持つ

□2004年
千葉県九十九里に中古アパートを購入するも空室が続き、持ち出し状態に

□2007年
千葉県九十九里のアパートを売却

□2008年〜
福岡の区分マンションを現金で購入
福岡の中古戸建を現金で購入
千葉県山武市の中古戸建を現金で購入

□2012年
福岡市内に2LDK×8戸で1,150万円の中古木造アパートを購入(利回り29%)

□2013年
岐阜県恵那市に3DK×16戸で4,000万円の中古RCマンションを購入(利回り24%)

□2014年
不動産賃貸業で起業(サラリーマンを卒業)

岐阜県恵那市に3DK×12戸の中古S造マンションを購入(利回り21%)

三重県松阪市に1R×40戸で1億円の中古RCマンションを購入(利回り17%)

□2015年
山口県宇部市に中古S造アパ―トを購入(利回り27%)
平日は宇部市、週末は福岡という二重生活がスタート

□2016年
山口県宇部市で物件を買い進める
恵那市の2棟のマンションと松阪のマンションを売却し、多額のキャピタルゲインを得る

□2017年
10月時点で宇部市内に6棟の物件を購入(利回りは9%〜57%)

所有物件は12棟・138室、満室時の家賃年収は6,500万円程
借入れは約3億4000万円(返済比率35%)

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