ベストセラー「未来の年表」で、消滅に向かう日本の将来を予測した河合雅司氏の最新刊が本書「未来の透視図―目前に迫るクライシス2040―」である。少子化、そして人生100年時代が日本人に与えるインパクトを、豊富な図表を用いてわかりやすく解説している。
ところで、日本人の人口が今後、右肩下がりを続けていくことは、多くの不動産投資家にとって“周知の事実”だろう。
「人口が3分の2になったって、そのエリアの大家の中で上位3分の2の能力を持っていれば満室経営は難しくない」
「同じ家賃なら広い方が有利。空室率が上がるのは狭い部屋からだろうから、ファミリータイプの部屋や戸建てにシフトしている」
「とにかく立地が大事。だから不動産は大都市の地下鉄駅の近くに買っている」
“長期的”に生き残るために、各人がすでにマーケットを分析し、戦略を立て、人口減少社会における賃貸経営に向き合っている(はずだ)。「対策はできている」と考えている投資家もいるかもしれない。
しかし、本書を読めば、人口が減るということは、大家にとっての顧客である“入居者の数が減る”という問題だけではないということに気づく。
「だれにも看取られず、孤独死する
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