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【話題の空き家再生投資2】関わる人が全員得する仕組み。長期に収益を上げ続ける秘密は?

収益物件購入・売却/物件選び ニュース

2022/08/25 配信

築古戸建てを工務店と協働して再生する全国古家再生推進協議会(以下全古協)の投資術をご紹介する連載2回目では空き家問題の解決に寄与することで、社会や地域にも貢献。それが長期的な収益にも繋がっている点についてご紹介しよう。

社会や地域への貢献には興味がない、投資では何よりも収益と考える人もいるだろうが、ある程度の期間、その地で収益を上げ続けるためには、その地域の動向は重要である。社会や地域を良くすることは回り回って自分の収益に還ってくるのだ。

関わる人が全員得する仕組み

全古協の投資術には他と異なる点がいくつもあるが、そのうちのひとつが関わる人全員が得する仕組みであるということ。

空き家、古家の所有者は売れなくて困っていた不動産が売れてうれしいし、販売した不動産会社は売却できないと思っていた不動産が売れ、しかもきちんと手数料が入る。古家再生士も物件を案内、購入してもらうことで改修工事が発生、仕事になる。もちろん、購入した投資家も古家の購入で思っていた通りの利回りを得ることができてハッピーである。

そして、さらに地域も空き家が解消されることでほっと安心する。空き家だった家の改修工事をしていると周辺から感謝されることが多いのだと古家再生士の谷保清香氏。

地域に喜ばれる空き家再生

敷地内の植栽が繁茂、虫が湧いたり、そこにゴミが捨てられたりすることは周囲にとって多大な迷惑
敷地内の植栽が繁茂、虫が湧いたり、そこにゴミが捨てられたりすることは周囲にとって多大な迷惑

「草木の越境や雨樋が折れたことで自宅に跳ねかかる雨水に悩んでいた、外れた雨戸が風でばたばたいうのがうるさい、ゴキブリや鼠、ハクビシンなど虫や害獣が発生するなどで迷惑を被っていても隣家には勝手に手を出せません。

木造家屋の劣化は雨水によって加速する。隣家からの水撥ねは迷惑以外の何者でもない
木造家屋の劣化は雨水によって加速する。隣家からの水撥ねは迷惑以外の何者でもない

そこで工事が始まると、誰か次の人が住むことになると分かるのでしょう、わざわざ工事現場に訪ねてきて、ありがとうねと言われることがしばしばです。時には差し入れを持ってきてくださる方もいるほどで、空き家は周囲の人たちにとって悩みの種。それが解決されると非常に喜んでくださるのです」。

雨水や音など実際の迷惑だけでなく、ゴミが貯まり、明かりのつかない家があるだけで地域の印象は変わる。空き家だと分かると空き巣の侵入を誘発したり、治安の悪い地域と思われてしまうことも。

そうした問題が投資によって解決する。地域の人にとってはありがたいことなのだ。

貸せないと思われていた地域が変貌

さらに投資が地域を変えることもある。それが石川県金沢市金石の例だ。

金沢市は全古協が扱っている地域のうちでも人気の高いエリアのひとつ。金沢市は戦災を受けていないため、古い建物が多く残されており、そのうちには独特の雰囲気のある町家と言われる物件も少なくない。古い分、融資を受けようとすると不利だが、観光客の多い中心部近くにも物件があるのが魅力である。

全古協ではこの5年ほどで金沢市中心部の町家を含めた古家を60軒近く手掛けてきているのだが、2021年からは金沢駅からバスで20分ほど離れた港町・金石でも古家再生を始めている。

メインストリートに掲げられた土地の歴史を記した掲示板
メインストリートに掲げられた土地の歴史を記した掲示板

金石は犀川河口右岸に位置する、かつて加賀藩の交易の中心となった港町で、金沢市の歴史ある町並みを保存するための「こまちなみ保存区域」に指定されている。メインストリートには特徴ある町家、旧回船問屋の建物などが並ぶ風情ある地域だ。

雰囲気のある建物があちこちに残されている。金沢の人気はこうした首都圏などにはない雰囲気の建物を所有できることにもある
雰囲気のある建物があちこちに残されている。金沢の人気はこうした首都圏などにはない雰囲気の建物を所有できることにもある

だが、金沢駅から多少距離があるせいか、これまでは「こんなところに人が住むわけがない」と市中心部の人たちからも、地元からも言われることが多かったと金石にオフィスを構える古家再生士の工藤真次氏。

こちらが金石にある工藤氏のオフィス。奥行きがあり、今後はそれを活かした活用をしたいと考えているとか
こちらが金石にある工藤氏のオフィス。奥行きがあり、今後はそれを活かした活用をしたいと考えているとか

元々は東大阪に居住、仕事をしていた工藤氏が金沢に関わり始めたのは金沢に移住を希望したクライアントがいたため。物件、地元の工務店を探して仕事をするうちに金沢にも空き家になった古家が多いことに気づき、事業を展開することに。そんな中で取り壊し直前だった築150年ほどの古家に遭遇、一目惚れして購入、本拠地とすることになった。

それから1年、当初目標は金石地域で10軒を購入、再生することだったが、実際には11軒を購入した。金石は全体で2000世帯ある広い地域で10軒程度再生してもたかが知れていると工藤氏は言うが、選ばれないと思っていた地域に人が入ってくることで地域には変化が起こり始めている。

地域の変化を語る工藤氏。あと数年すれば街全体が変ってくるのかもしれない
地域の変化を語る工藤氏。あと数年すれば街全体が変ってくるのかもしれない

「改修中や地域の飲食店にいる時などに『誰か住んでくれるのね、良かったわ』『ありがとうな』と声を掛けられることが増え、ウチの家を見て欲しいという相談を受けることもでてきました。ここでも貸せるという意識は確実に醸成されてきています。

今夏からは地元の人を採用する予定で、念願だった雇用を生むこともできそうです。地域に子どもを増やすことを考えると分譲も必要だろうとこまちなみ保存区域メインストリートの古家を改修、初の分譲を計画しています」。

着々と地域で地歩を固めつつあり、コロナ禍も追い風になっている。首都圏でも同様の動きがみられるが、金沢でも中心部である片町などではなく、自宅兼用の店舗を郊外でやりたいという声が増えているのである。そのため、金石などで不動産を借りたい、店をやりたいという問い合わせは多いと工藤氏。

これまで変化のなかった地域だけに軋轢がないとは言えないが、変化が起こり始めれば面白いことになる。金石に接するもうひとつのこまちなみ保存地区である大野が近年、金沢郊外の人気エリアとして若い人たちや観光客に注目されていることを考えると、金石で同様の動きが起こっても不思議はない。

無風地帯だった地域で空き家再生が始まれば地域の価値が上がる。その地域に投資していればその影響は投資家にも及ぶはずである。

古家再生が切り開く新しい賃貸市場

ただ、気になるのは昨今の諸物価高騰の影響である。建材だけでなく、人件費も上がっており、工事費全体が上昇傾向にある。おそらく、この状況は今後も続く。

「2〜3年待っても状況が良くなる可能性は低いのではないかと考えています。先が読みづらい、何が起こるか分からない時代に待つ意味はあるのでしょうか。物件を買うタイミングは人それぞれなので選択はその人次第ですが、状況が良くなる期待から待ちを決めるのは賢明ではない気がします」と谷保氏。

利回りは12%でないとダメとこだわり、なかなか買えない人もいるそうだが、検討する時間分利回りが下がると考えたらどうだろう。高値で貸したいと1年空室にするより、多少値下げしてもすぐ入居者が決まるほうが長い目で見ればお得というのと同じである。

それに古家再生士も常に家賃を上げるトライをしていると谷保氏。

「たとえば埼玉県の春日部で相場が6万5000円から7万円だったところで8〜9万円で出してみて、そこで落着するケースが出てきたり、八王子でも8万〜8万5000円を9万8000円で出してみて成功したりという例もあります。

都内から郊外、地方への引っ越しは確実に増えているので、ニーズに合致した物件を出せればこれまでより高値で決められることが多々あります。決めかねて悩んでいるより、無理のない範囲で一歩踏み出してみることが大事ではないでしょうか」。

これまで賃貸市場では一戸建ての供給が極端に少なく、借りたい人がいても物件がない状態が続いていた。古家の場合は改修されていない物件が中心でもあった。そこにきちんと改修された古家が供給されるようになったのである。

金石のみならず、それ以外の郊外、地方でも潜在的なニーズに応えた供給がようやく生まれつつあるのだ。それに伴い、賃料が今後見直されていく可能性は十分にある。空き家、古家再生が賃貸市場に新しいジャンルを切り開きつつあるというわけだ。

●連載1回目の記事はこちらから。

話題の空き家再生投資。初心者でも利回り12-15%を実現できる驚愕ノウハウとは?

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健美家編集部(協力:中川寛子(なかがわひろこ))

中川寛子

株式会社東京情報堂

■ 主な経歴

住まいと街の解説者。40年近く不動産を中心にした編集業務に携わり、近年は地盤、行政サービス、空き家、まちづくり、地方創生その他まちをテーマにした取材、原稿が多い。
宅地建物取引士、行政書士有資格者。日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会会員。

■ 主な著書

  • 「ど素人が始める不動産投資の本」(翔泳社)
  • 「この街に住んではいけない」(マガジンハウス)
  • 「解決!空き家問題」「東京格差 浮かぶ街、沈む街」(ちくま新書)
  • 「空き家再生でみんなが稼げる地元をつくる がもよんモデルの秘密」(学芸出版)など。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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