最近、外国人賃借人のトラブルが増えている。毎月受任する賃貸トラブルの中で、外国人がらみの案件は私の事務所では2割超を占める。
中でも特に原状回復の問題は、深刻だ。退去後の部屋がどれほど汚く壊されていたとしても、原状回復費用を家主が回収できることは不可能に近いからだ。
仮に訴訟をしたとしても、「支払え」という判決を手にしたとしても、酷い使い方をした外国人が自ら支払わない限り、差し押さえるべきものがほとんどなく、結局家主は泣き寝入りをせざるを得ない。
一方で高齢者がどんどん増えている中、外国人を賃借人とする契約をそもそも排除することなんてできない。ではどうしたらトラブルを避けられるのか、考えていきたい。
契約時のツメの甘さがトラブルを招く
外国人ば部屋を申し込む場合、大きくは2種類だと思う。ひとつは日本語学校に通うということで、日本に入国した場合。もうひとつは既に日本で何年か住んでいる場合。
前者の場合は、そもそも日本の文化をまったく知らない。家主の多くは「郷に入れば郷に従え」と言うが、彼らはその『郷』を知らないのだから従いようがない。
そのため契約
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