最近は住宅のみならず、中小の築古ビルも苦戦している。そんな中、面白い戦略を取っている会社がある。中小ビルを専門にテナントビルの賃貸管理、空き物件の有効活用を手掛けるバリューレイズだ。
同社では2012年から同社が運営を任された中小の古いビルを舞台にアート展示を行い、それによって物件情報を広く告知、集客しているのである。そんなことでと思うかもしれないが、中小築古ビルは同様の条件の住宅同様、正攻法で条件を比較しても魅力に欠けることがしばしば。しかし、違う観点から光を当てれば、独自性を見つけてもらえることもあるという。
たとえば、ヤドカリトーキョーと名付けられた展示の6回目の舞台となったのは月島の隅田川沿いの空室を使ったもの。不動産情報としてみると駅からはやや遠く、設備が素晴らしいわけではもちろんなく、規模も小さいごく普通の古い物件だが、この部屋の魅力は隅田川の風景を臨めること。特に夜景は素晴らしいとのことで、イベントは夜間に行われた。
夜景を眺めながら、暗闇に浮かぶミラーボールを使った映写アートが展示されたそうで、川沿いのすばらしさが語られ、部屋に魅力を感じた人も多数。通常のビル空き室の内覧会で
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