「ホームステージング」に商機あり。賃貸業界への波及は時間の問題

ホームステージングの導入が急速に拡大している。

ホームステージングとは、居室の片づけや掃除、家財梱包・整理収納を施すとともに、インテリア演出などで室内を見栄えの良い空間にする技術。

中古住宅の内見に導入することで、見学に訪れた人が実際の生活空間をイメージしやすくなる。従来の中古住宅販売ではガランとした住空間を客に見せて紹介する方法であったが、ホームステージングを施した部屋を紹介すると、イメージが湧き成約につながるケースが多い。

空き家の効率的な流通や中古物件の売却でも役立つとして住宅・不動産業界で注目を集めている。

ホームステージングのプロを輩出する動きも活発だ。日本ホームステージング協会（東京都江東区）は、認定資格「ホームステージャー」の育成に取り組んでいる。

今年3月末現在、認定ホームステージャーは1000人を突破した。1年間で約10倍にまで膨らんでおり、2017年度中に2000人を超える見込みだ。

同協会は、ホームステージャー増加の背景について、住宅領域に限らず公共施設を含めてあらゆる建物にホームステージングの導入が広がっていることと、企業が積極的に導入していることを理由に挙げている。