不動産経営の難しい時代である。一時は勢いのあった民泊も行政の途中からの腰砕けに加え、現在の新型コロナウイルスでとどめを刺された状況。撤退する事業者も出ている。
そんな中、新しく、長期で安定が期待できる活用法を聞いた。単語を見た途端に儲かるわけがないと思う人もいるだろうが、意外にそうでもない福祉転用である。
今、豊島区では国土交通省の「人生100年時代を支える住まい環境整備モデル事業」のモデル事業に認定された「としま・まちごと福祉支援プロジェクト」が一般社団法人コミュニティネットワーク協会(以下、協会)などの手によって進行している。
豊島区は23区でも空家・空き室が多い上に、高齢者が多く、そこに再開発などで立退きもあり、行き場のない住宅困窮者が少なくない。その2つの問題を一度に解決しようというものである。
空き家を福祉転用で活用という試みはこれまでもあった。だが、都心部では空き家を貸そうという人は少なく、また、行政がやる場合には適法な空き家が少ないこともあって、可能であれば社会課題の解決法として理想的ながら、現実的ではないとされてきた。ところが、今回、そのハードルをクリアした例が出たのである。
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