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1年間空室だった部屋も内見1組目で入居者を決めたカラープラニングのプロ直伝,入居率を上げる内装&ステージング術

賃貸経営/空室対策 ニュース

2022/03/15 配信

繁忙期の今こそ入居者を決めたいと考える人も多いだろう。そこで参考にしたいのが入居率を上げるカラープラニング会社のテクニックだ。

関西を中心に活動するA&K works合同会社は女性2人組みの会社で、住居やオフィスのカラープランニングを長年、手掛けてきた。入居率アップにつながる内装&ステージングのコツを取材した。

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事例1【アフター】「ペットと楽しく暮らすための部屋」をイメージした内装に変えステージングしたモデルルーム。床材・壁・天井のクロスをセレクトし、照明をイマドキ感があり明るいものに変えると、ガラリと印象が変わる。
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事例1【ビフォー】元オフィスのため蛍光灯で、殺風景な印象があった以前の室内。

部屋を劇的に変えるコツは、アクセントクロスの色使いと
照明器具の選び方にある

2011年からカラープラニングの仕事を二人で手掛けるようになった安部ミサさんと川瀬一栄さん。最近では、空室が埋まりにくくなっている1Rや1Kの相談も増えている。

「今の会社の体制になってから5年間で約200室以上のカラープランニングを手掛けました。外壁のプラニングだけで43戸。ほかにもモデルルームや民泊、シェアハウス、レンタルオフィスのステージングも合わせて100軒近く手掛けており、リピートしていただいているオーナーさんもたくさんいます」

これまで関西を中心に活動をしていたが、コロナをきっかけに、オンラインで相談や打ち合わせがしやすくなったことで、対応エリアを全国に広げている。内装のプランニング(床材・クロス・塗装色)などの指示書の作成、ステージング用インテリアセレクトの提案などを行う。実際にクロスを貼るなどの施工は、別に工務店などに依頼することになる。

「賃貸住宅は立地、家賃、間取り、築年数などによって、ターゲットが異なるため、まずはターゲットの見直しから、いかにターゲットの心が動く部屋を作るかが入居率アップのカギになります。内装デザインを最小限にするポイントは、1面だけターゲット層に合ったアクセントクロスにして、照明器具をインテリアに合わせて、イマドキ感のある明るいものに変更すること。コストを抑えながら、部屋の印象を大きく変えることができます」

たとえば冒頭の写真の部屋は、殺風景だった室内を、ゆとりあるシニア層やファミリー層を入居者に想定し、ペットと楽しく暮らせる部屋をコンセプトに内装を変え、ステージングをした例だ。

この部屋づくりはぜひとも、今のタイミングで参考にしてほしいという。

「単身者向けの 1Rなどの空室が増えていますが、可能であればペット可にして、ペット共生の内装やステージングを行うと劇的効果があります。コロナ禍で在宅時間が増え、ペットを飼いたい人が増えているのに、ペットが飼える部屋がまだまだ少ない現実があるようです」

ターゲット層の見直しと、ニーズに合ったコーディネイトで
1年続いた空室を解消! 内見1組目で入居者決定

次は1年間空室が埋まらなかった例を紹介する。大阪市近郊の閑静な住宅街にある築28年の2LDKの物件だ。子育て環境として魅力ある街のため、新婚さんやファミリーを想定した内装イメージを提案した。リフォーム後、なんと内見1組目で成約した。

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事例2【アフター】新婚さんをイメージし北欧ナチュラルな内装イメージを提案。
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事例2【ビフォー】以前は暗めのインパクト強いデザインのクロスで、立地から想定される入居者層に合っていなかった。

次は、単身者向けの部屋づくりヒントにしたい、コーディネイトの例である。大阪市近郊の築26年の1Kマンションで、空室が6室もあった物件だ。

1Kの場合、限られた空間のなかで、どのように生活ができるのか、具体的にイメージしやすいように配慮することがポイントになる。たとえば下の写真のように、デスクで仕事をしたり、ベッドをソファ感覚でテレビを見たり、寝室としても活用できることが伝わるインテリアにすることだ。

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事例3【アフター】単身者向けの部屋づくりのヒントにしたい、コーディネイト例。レースのカーテンも準備し、外が見えないように閉めておくことも印象アップのポイント。
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事例4【アフター】玄関から室内が丸見えにならない上に、オシャレなアクセントになるラックを設置した。

最近では、宅配を利用する人が増えていることから、玄関を開けたときに、部屋が丸見えになる間取りでは印象が悪い。その場合は、次のような目隠しとなるようなラックを設置することで内見時の印象がよくなる。

なお、空室が複数ある場合は、一度にすべてリフォームをするには、コストがかかるため、1室ずつ、内装リフォームとステージングをして、1戸ずつ入居者を決めていく。家賃が入ってきたら、その家賃で、次の部屋、また次の部屋をリフォームしていくのもポイントである。

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事例5【アフター】空室が7室あった築49年、和室2間続きの公団タイプのマンションは、和室を活かすクロスでイメージアップし、リフォームの時期をずらして7室成約し満室になった。

ほかに入居率アップのために大事なポイントとなるのが「エントランス」と「水回り」だという。

「エントランスが暗い印象の賃貸物件も、空室率が高いですね。特に夕方の暗い時間帯に内見すると、イメージダウンです。エントランスを明るい印象にしたり、照明を明るいものに取り替えるだけでもイメージアップにつながります」

水回りでは、トイレのフタが黄ばんでいるケースが目に付くと指摘する。

「トイレのフタだけでも、新しいものに取り替えられます。トイレにコンセントのある物件なら、ホームセンターなどで、ウォシュレット付きの便座セットを3万円ほどで入手できます。これを取り付けるだけで清潔感がアップし、イメージがよくなります。長く空室になっていると、匂いがこもっていることもあるので、内見前に窓を開け、空気の入れ替えをしておくことも大切です」

特に上記のポイントは、特別なセンスやテクニックがなくても、すぐにできそうである。

ほかにもホームページFacebookページで、賃貸物件などのコーディネイト例を紹介している。ぜひ参考にしてほしい。

健美家編集部(協力:高橋洋子)

健美家編集部(協力:高橋洋子(たかはしようこ))

高橋洋子

https://yo-coo.wixsite.com/home

■ 主な経歴

暮らしのジャーナリスト。ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、情報誌などの編集を経てライターに。価値0円と査定された空き家をリノベーションし、安くマイホームを購入した経験から、おトクなマネー情報の研究に目覚め、FP資格を取得。住宅、マネー関連の執筆活動を行う。

■ 主な著書

  • 『家を買う前に考えたい! リノベーション』(すばる舎)
  • 『100万円からの空き家投資術』(WAVE出版)
  • 『最新保険業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本』(秀和システム)など

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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