賃貸経営をしていると、頻繁に人が入れ替わる部屋もあれば、新築からずっと入居している人まで、入居期間はさまざまだ。
築年数が新しい物件が入居者に評価されやすい日本の賃貸経営においては、築年数が古い物件は、人が入れ替わるたびに家賃が下落する。結果として長く住んでいる人は、比較的高めの家賃のまま入居してもらっていることになる。
つまり長い間入居してもらっている方が、オーナーとしては空室期間の損失や、入れ替わりで生じるリフォーム工事なども必要とせず、さらに以前からの高めの家賃で入居してもらえるのだからメリットが多いのだ。
オーナーからしてみれば、長く入居してもらった方がメリットが多いのだから、いかに長く入居者に住んでもらえるのかが重要となる。
そこで、「テナント・リテンション」という考え方を知っておく必要がある。テナント・リテンションとは、直訳すれば「借主(テナント)を保持(リテンション)」することで、要するに、入居者にいかに長く入居(契約)してもらうかを考え、施策を実行することを指す。
■早々に解約されてしまうと、
損する時代
かつて賃貸市場では、需要に賃貸住宅の供給が追い付いていなかった時代があった。敷
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執筆:
(いまいもとつぐ)