• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

7,454アクセス

家賃保証会社か、連帯保証人か。大家さんにとって安心なのはどっち?

賃貸経営/法律 ニュース

2018/07/19 配信

家賃保証会社が賃貸業のスタンダードになりつつある。それまでは賃貸借契約の場合、「人」が保証する連帯保証人が当たり前だった。古い賃貸借契約の場合には、まだまだ連帯保証人のいるケースも多いだろう。

その場合、家主側は連帯保証人とのコンタクトを取っているだろうか。

xf4465122353m

賃貸借契約時、一般的には、連帯保証人に実印の押印と発行から3カ月以内の印鑑証明書を求める。これは「連帯保証人になった覚えはない」と言われたときに、

「いやいや、実印押して、印鑑証明書まで添付しているから、なった覚えがないなんて言わせないよ」

と主張できるためである。

逆を返せば、実印が押されていない、印鑑証明書が添付されていない場合、「知らない」と言われてしまう可能性がある。

訴訟でそう主張されてしまえば、有無を言わさずこちらは完敗。連帯保証人に、滞納額等の請求ができなくなってしまうのだ。そのため契約時には、神経を遣う。

ところがだ。トラブルの案件を受託すると、連帯保証人の押印が認印でだったり、印鑑証明書が添付されていないことが多い。そして大概、賃借人と筆跡が似ている。つまりトラブルになるような事案は、契約当初からツメが甘いという訳だ。

こうなると連帯保証人には、滞納等があった場合でも何も請求ができなくなってしまう。何の保証もなく部屋を貸しているのと同じこと。さらに連帯保証人から、支払いや任意退去を促してもらうことも期待できない。

連帯保証人をとる場合には、客付の仲介業者さんに任せっきりにせず、家主側も印影や添付書類の確認作業を怠らないように心掛けて欲しい。

更新時は重要なタイミング

仮に契約時に連帯保証人の書類に不備があったとしよう。そんなときには、更新時は巻き返しの絶好のチャンス! 更新時の書類に、実印の押印と発行3カ月以内の印鑑証明書を提出してもらえばいい。もしその黄金セットが揃わなければ、賃借人に詰め寄ればいい。きちんとした連帯保証人を出してもらえなければ、この段階で家賃保証会社を利用してもらう方法もある。

まずは今一度書類を確認して、「ヤバい!」となれば、次の更新時にリカバーしよう。

では契約時にきちんと書類が揃っていた場合はどうだろう。
トラブルは忘れた頃にやってくる。契約時から数年経って滞納が始まったとき、いざ連帯保証人に連絡しようとしても、電話が繋がらない、郵便物を送っても「宛所不明」で戻ってくるという経験はないだろうか。

せっかく契約時に書類をきちんと揃えていたとしても、まったく役に立たない、そんなケースは山ほどある。長い年月の間には、連帯保証人だって転居することもあるだろう。新しい住所を探そうと思っても、他の市区町村に転居すれば元の住所地の住民票は5年で廃棄処分されてしまう。

つまり手元にある印鑑証明書を頼りに現住所を探そうと思っても、タイミングがズレれてしまえばもう追いようがなくなってしまう。
賃貸借契約書には「連帯保証人が転居、死亡、経済状況に変化があった場合には、速やかに賃貸人に連絡すること」といった内容の文言が入っているはずだ。しかしわざわざ言ってくるような賃借人に出会ったことはない。

家賃保証会社と連帯保証人の大きな違い

こんな煩わしさを考えると、家賃保証会社が絶対的だと思うかもしれない。ところがそれぞれにメリットデメリットがある。

日本の法人で10年間存続する可能性が6%と発表されているが、仮にこの数字が怪しいと思ったとしても、長期に利用する家賃保証会社が存続するという保証はない。

万が一倒産してしまえば、何もない状態で部屋を貸していることと同じになる。

また家賃保証会社だってビジネスだ。それぞれに免責要件があり、どんな状況であろうとも保証します!という訳でもない。家賃保証会社を利用する場合には、その会社の経済状況と保証内容を把握しておくことをお薦めする。

一方で連帯保証人は、賃借人との人間関係あることが、家賃保証会社との違いだろう。

滞納する人は、ほぼ間違いなく他にも借金がある。つまり督促慣れしている状況なのだ。人間関係のないところからただ借金の督促を受けるという状態と、払わなければ「人間関係に支障がでる」連帯保証人とは、精神的プレッシャーが違ってくる。

連帯保証人は「お金を払う人」ではなく、「払えないなら退去するよう促してくれる存在」なのだ。そうであるなら、家主側にとって命綱と言っても良い存在であることは間違いない。

命綱ならメンテナンスも必要。更新ごとに印鑑証明書の提出を求めないなら、せめて「更新を無事迎えたご案内」を送ろう。そうすれば2、3年ごとにコンタクトを取ることになり、連帯保証人の存命や転居等も把握することができる。

連帯保証人が亡くなった場合にも、相続の対象になるということも覚えておいて欲しい。

太田垣章子(おおたがき あやこ)

【プロフィール】
司法書士・章(あや)司法書士事務所代表
平成14年から主に家主側の訴訟代理人として、悪質賃借人の追い出しを延2000件以上解決してきた賃貸トラブルのエキスパート。徹底した現場主義で、早期解決のためにトラブルある物件には必ず足を運んできた。現場で鍛えられた着眼点から、賃貸トラブルの解決を導く救世主でもある。著書に「賃貸トラブルを防ぐ・解決する安心ガイド」(日本実業出版社)がある。

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

最新の不動産投資ニュース

ページの
トップへ