「想定外の1年間だった」。民泊新法(住宅宿泊事業法)の施行から既に1年が経過したが、民泊を新たなビジネスとして期待していた投資家や周辺業界からの反応である。
コンサルティング会社のPwCコンサルティングが今月発表した「国内シェアリングエコノミーに関する意識調査2019」では、シェアリングエコノミーの発展は日本の経済、社会に影響があるとの回答が6割と半数を超え、民泊についても「具体的に知っている」(60.1%)となった。ただ、実際に利用したのは全体の7%に過ぎず、認知度の割に利用に至っていないのが実態だ。
年間180日間の営業日という上限に加え、各自治体条例での規制が加わったことで、賃貸住宅に匹敵、もしくは上回る収益を生み出すとの期待は打ち砕かれた。しかし、別に宿泊市場が萎んでいるわけではない。訪日客は増えている。
観光庁が6月下旬に公表した「観光白書」によると、2018年の訪日客数は3119万人(前年度比8.7%増)と初めて3000万人の大台を突破し、旅行全体での消費額は4兆5189億円に上っている。その消費額を使い道別に見ると、宿泊費が1兆3212億円となり20
...この記事は会員限定です。
会員登録(無料)すると続きをお読みいただけます。
健美家会員のメリット
- 会員限定物件や非公開物件情報が見れる
- 最新のコラムニュース情報がメールで受け取れる