民泊ビジネスが岐路に立たされている。新型コロナウイルスの感染が世界に急拡大しているためだ。今年6月15日で民泊新法施行から3年目を迎える中で、想定外の要因によって訪日客が急減し、民泊事業者を直撃している。
民泊を利用する人の7割近くが外国人旅行客で占めてきた。2019年度の訪日客数は3188万人と過去最高を記録。2020年はオリンピックイヤーという要素も加わり、インバウンド需要に期待が高まっていたものの、状況は一変した。政府目標の2020年に訪日客4000万人の達成は絵に描いた餅となってしまった。4000万人どころか1000万人台にまで落ち込むとの声も聞かれる。
訪日客の主力であった中国人の消費額は、帝国データバンクによると、2020年1〜3月期に約1442億円減り、関連産業への波及を含めると2846億円に相当する売り上げが減少すると推計した。特に宿泊などの対個人でのサービス業の落ち込みが最大だとしている。日本経済が中国頼みということを浮き彫りとし、一極集中のリスクをもろに受ける格好となった。
一般社団法人日本民泊協会など業界団体からは、「壊滅的な事業環境に置かれている」と悲鳴に近い声が上が
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