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2年半で空室1070室を埋めた「空室対策のプロ」直伝!「入居者が決まる!」空室対策心得 シンプル3原則【前編】

賃貸経営/リノベ ニュース

「空室率30%の時代だからこそ空室対策を強みに」と語るのは、空室対策のためのリフォーム集団「フィーリングリフォームR」を率いる山岸加奈さん。

この2年半で1070室の空室を埋めたことで、空室対策のノウハウについて改めて分かったことがあるという。そこで前編、後編にわけ、山岸さんに聞いた空室対策の極意について紹介する。

■スルガショックで2019年も空室は増え続ける

2018年はスルガ銀行のシェアハウスへのずさんな融資が明るみになった。無理な融資を引いて、アパートを手に入れたものの、空室が埋まらず、想定利回りとはかけ離れた利回りの物件を保有している人も少なくない。

山岸さんのもとには空室の相談が寄せられている。札幌から東京へ引っ越してきた山岸さんが驚いたのは、東京のサラリーマン大家さんは投資にばかり意識が向いて、空室の埋め方を知らない人が多かったことだ。

「スルガ銀行の問題を受け、安易に買う人は少なくなりましたが、すでに持っている物件の空室を埋めたい人が増えてきました。難しい案件を購入している人もいますし、想定したほど家賃が入らず、ローンの支払いに持ち出しする人も少なくありません」。

しかし、空室が埋まるようになれば、変わっていく人も多い。

全空だったアパートが写真のようなステージングで満室に
全空だったアパートが写真のようなステージングで満室に

「キャッシュフローが改善されれば、借り換えもでき、金利を下げて楽になります。空室を埋めて、売り逃げすることも大事です。勝ち残る人は、やはりノウハウがある人です」。

■空室が埋まらないつらさを経験して

山岸さんが空室対策を仕事にするようになったのには、実は長い歴史がある。実家が寄宿舎を営み、退去があるたびに、親がストレスを感じていたのだ。

「家族が空室という言葉に敏感だったので、いつしか自分も空室に過敏になって。それで空室対策を楽しいものにしたいという気持ちがベースにあります」。

転機となったのは、父親が大病をしたことで、札幌の築40年程のアパートを引き継いだことだ。老朽化から雨漏りをして、3年以上空室のまま。公庫からお金を借りて大規模修繕をしたものの、半年以上、空室は一向に埋まらない。

築40年ほどの相続したアパート【ビフォー】
築40年ほどの相続したアパート【ビフォー】

「本を読んで、セミナーに参加して、手土産を持って管理会社をまわるといいと聞けば、菓子折を持って管理会社に挨拶に行って。自分でマイソクを作るといいと聞けば、手作りのマイソクを持ち込んだり、浦田健さんの大家検定を取ったり、ステージングをしてみたり、いろんなことを試しました」。

リフォームとステージングで再生した【アフター】
リフォームとステージングで再生した【アフター】

仕事で建築や都市計画に携わってきたこともあり、リフォームやステージング、DIYは好きで得意だった山岸さん。

汚いところがキレイになることに魅力を感じた。そして、同じように空室に悩む大家さんの役に立ちたいと、住む人の気持ちを考えて空室をリフォームする「フィーリングリフォームR」を立ち上げる。

「自分自身の空室を埋めた経験から、入居者のペルソナ設定をすると、空室対策が楽しくなることに気付き、それが今のビジネスにつながっています」。

とはいえ、すぐにビジネスが軌道に乗ったわけではない。空室に悩む人が多いのは分かったが、そこから仕事へとなかなか発展しなかった。ブログやメルマガを地道に書き続け、次第に、共感してくれる人が増え、仕事になっていった。それが加速したのが、スルガショックがあった、昨年のことである。1年で500室以上の空室が埋まることになる。そのノウハウのベースとなったのが、次の3つの方法である。

■1年で500以上の空室を埋める。空室対策の方法はシンプルな3原則

空室対策の基本はシンプルな3つの柱を、じっくりと繰り返すことだと山岸さんはいう。

1つ目は現状把握。いまままでどんな入居者が多かったのかを振り返りながら、現状を把握すること。

2つ目は入居者の人物像を具体的にするペルソナ設定をすることだ。もちろん、すでにペルソナ設定をしている人も多いだろうが、「20代の若者」と大枠をイメージするだけではなく、改めて、入居者がその部屋でどう生き、暮らすのかをイメージすることだ。休みの日の過ごし方や職業、買い物する場所や収入などまで具現化することが重要だ。

「ペルソナ設定は、1棟のアパートなら、部屋ごとにわけず、1棟なら1棟で考えます。部屋によって壁紙の色を替えることはあっても、ペルソナまで、部屋ごとに変えません。管理会社に嫌われないように、細かすぎる設定や要求はせず、管理会社も巻き込んで、ペルソナ設定からステージングやリフォームまで一緒にやっていただけるように心がけます」。

それができたら、3つ目はペルソナに合わせたお部屋にステージングやリフォームで整え、魅力的な物件広告を作る。管理会社が思わず案内したくなる部屋になれば、内見の数が増えていく。内見の数が増えれば、おのずと入居が決まりやすくなる。

「だからこそ、管理会社が見せたくなるような部屋にすること。そのためにはどんな部屋だと決まりやすいのか、担当の管理会社に電話で聞くといいですね」。

担当の管理会社に、最近、近隣物件でどんな部屋が人気なのか、近隣の大学や専門学校生はどのような部屋を選ぶ傾向にあるのかなど話を聞き、決まる部屋の共通点を取り入れてみるのだ。

「この3つをもとにPDCAを繰り返します。Plan(計画)を立てては、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)し、1つ1つを検証していく緻密な作業です。例えば、ここの物件は、もっとこうしたら入居が決まりやすいだろうと仮説を立てて、それに向けて、リフォームをしたり、ステージングをしたり、管理会社を変えたり、基本的にはこの繰り返しを、地道に続けることで空室を埋めます」。

今年もそろそろ繁忙期が始まる。空室を埋めるためには、ここで紹介した方法を、まずは試してみてほしい。次回は具体例を挙げながら、予算を抑えて、ステージングをするなら、どのような小物をどう配置すると効果的なのか、入居者が決まりやすいのかを紹介する。

(明日の後編へとつづく)

執筆者:暮らしのジャーナリスト・ファイナンシャルプランナー 高橋洋子

【プロフィール】
築37年、価値0円と査定された空き家をリノベーションし、安くマイホームを購入した経験から、おトクなマネー情報の研究に目覚め、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。住宅関連の執筆活動を行う。著書に『家を買う前に考えたい! リノベーション』(すばる舎)『100万円からの空き家投資術』(WAVE出版)などがある。

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