1980代後半から1990年代にかけて単身者向け賃貸住宅の水回りはバス、トイレ、洗面が一体になった3点ユニットと呼ばれるタイプが主流だった。
その後、あまりにコンパクト過ぎるからか、人気が無くなり、建物が古くなってきた現在もその状況は続いている。それをどう貸すか。さまざまな試行錯誤が行われているが、建物内にこだわらない取り組みを見せていただいた。
各階ごとに違う貸し方を実践
大田区蒲田に複数の物件を所有する茨田禎之さん(有限会社仙六屋)は不動産オーナーであると同時に豊かな共用庭を備えた賃貸住宅群・うめこみちや京急高架下のコワーキングであり、工房などでもあるインキュベーションスペース・KOCA(コーカ)など地域のさまざまな活動にも関わる。不動産の価値、意味を他方面から模索している人といえば良いだろうか、建物の中だけでモノを考えていない人である。
その茨田さんが所有する不動産のひとつに蒲田駅から10分ちょっと、1986年に建てられた鉄筋3階建てのマンションがある。各階に4戸、12戸のマンションで、部屋は1DKで広さは部屋によって多少異なるが、25㎡から30㎡弱くらい。水回りはコンパクトな3点ユニッ
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