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「働く」と「暮らし」が接近。LDKのあるシェアオフィス「12」シリーズが新宿を皮切りに続々登場

賃貸経営/シェア ニュース

2021/09/20 配信

在宅勤務、テレワークが進む中、オフィスの在り方が問われているが、その中にあって増えているのが個人やスタートアップなどの小規模企業が利用しやすいコンパクトなシェアオフィスである。

そのうちでも注目したいのはスペース的にコンパクトであるだけでなく、働く以外の機能を付加、さまざまに使えるシェアオフィスだ。代表的な例が2021年9月1日にオープンした「12 SHINJUKU3CHOME」である。

働くだけではない、多機能なシェアオフィス

新宿三丁目の角にあるビルの4階を改装した。道を挟んで左側が伊勢丹。交通も含め、利便性の高い立地である
新宿三丁目の角にあるビルの4階を改装した。道を挟んで左側が伊勢丹。交通も含め、利便性の高い立地である

これは新宿三丁目駅直結、京王電鉄所有の京王フレンテ新宿三丁目の4階を株式会社リビタがリノベーションしたもので、リビング、キッチン、シェアオフィス、コンパクトなレンタルオフィスなどから成っており、オフィスの合間に小さな「にわ」と称される空間も。働くだけの場ではなく、暮らしの要素も埋め込まれたオフィスというわけである。

元々はワンフロア1店舗の飲食店だったスペースを改修している
元々はワンフロア1店舗の飲食店だったスペースを改修している

同物件の名称「12」は1st Place+2st Place=12という意味で、住まいの機能の一部をオフィスに持たせることで暮らし方を変えるという意図がある。今回の物件の前に2018年9月には同じ新宿の、バスタの隣に「12 SHINJUKU」という物件が作られており、今回の記者発表では同物件のオフィスと言いながらも子どもと一緒に利用したり、入居しているオフィス同士で集まって飲食を楽しんだりと、これまでのオフィスでは見受けられなかったような利用状況が紹介された。

コロナ禍で住宅内にテレワーク等の仕事機能を持ち込まざるを得なかった人も多いと思うが、ここではその逆、つまり、オフィスに暮らすという機能を持ち込むやり方が取られているのである。

小上がりのような寛げる場所もあるリビングとその向こうにキッチン
小上がりのような寛げる場所もあるリビングとその向こうにキッチン
キッチンの奥からリビング方面。大きな窓が取られており、開放的
キッチンの奥からリビング方面。大きな窓が取られており、開放的

そのため、大きく取られた窓側には小上がりのようになったリビングが作られており、その脇には家電その他を揃えたキッチンも。入居者は自分の席で仕事をする以外にこの場所で寛いだり、ランチを作ったり、休日には家族を呼んで利用することも。もちろん、入居者間でのコミュニケーションの場としても機能するだろう。

借りた物件を貸せる仕組み、「マガリ」

もうひとつ、面白いのは借りながら貸せる「マガリ」という仕組みが導入されていることである。2020年に仙台にある複合施設「TNER」を記事で紹介したことがあるが、そこで導入された同種の仕組みがコロナ禍にあって多種多様に使われており、しかも利用者からは高い満足の声があったとか。そのため、「12」シリーズでの導入が決まったそうである。

記者発表会ではこれを導入することで軽減される借り手の負担について試算が紹介された。たとえば賃料50万円(諸費用4万円)のオフィスを借り、マガリ料金2000円(1時間あたり)で月に32時間(4時間×8日)マガリされた場合、マガリの収入は5万1200円。諸費用分くらいは捻出できる計算で、借り手の負担はだいぶ軽減される。土日はオフィスを使っていないというような会社なら十分導入の余地はあるのではなかろうか。

サイズの違うオフィス、フリーデスクに共有空間がまじりあうように作られている
サイズの違うオフィス、フリーデスクに共有空間がまじりあうように作られている

また、ここで面白いと思ったのはカフェやドロップインできるシェアオフィスで用意されているのはオープンスペースばかりで、かつ複数人で使える場所が少ないということ。複数人で会議をしたり、集中して作業をするような場ということだろうが、そうした場が求められているというわけである。

一般には借りた不動産を事前の契約なく他に貸すのは禁止されているが、あらかじめ貸しても良いとすると、借りる人の負担が減り、新たな可能性が生まれる。場所、物件によっては考えても良い手法かもしれない。

小さな「にわ」が用意されたオフィス

コンパクトなオフィスだが、ちょっとした外部空間として「にわ」が用意されておいr、閉塞感はない
コンパクトなオフィスだが、ちょっとした外部空間として「にわ」が用意されておいr、閉塞感はない

さて、実際のオフィスだが、3タイプ用意されている。ひとつはコンパクトなプライベートオフィスで全13区画、約8.05〜約35.36uとなっており、2〜3人から10人くらいまでというところだろうか。箱状になったオフィスの合間にはにわと呼ばれる、小さなスペースが設けられており、ちょっとした気分転換に使えるのが特徴。箱に閉じこもってしまうより、窓があり、多少なりとも違う空間が目に入るのは息抜きにもなる。賃料は22〜74万円台(税込。以下同様)となっている。

2人用の固定デスク。パソコンで仕事ができる業種ならこのスペースで十分
2人用の固定デスク。パソコンで仕事ができる業種ならこのスペースで十分

もうひとつが1〜2人用の固定席となるプライベートデスクで全10区画あり、利用料金は8〜14万円台。そして、最後がフリーデスクで、その日空いている席のどこかを使うというもの。全16席用意されており、利用料金は3万8500円である。

また、コワーキング会員として複数ある「12」シリーズのラウンジやLDKなどの共用部を使える個人会員制度もある。この場合、使えるのは共用部のみだが、一定時間内の好きなタイミングで好きな「12」が利用可能。利用料金は2万7500円だ。

マガリの管理も含め、部屋の開閉その他はスマホで行う仕組み。各室の入口脇に用意されたツールに自分のスマホをかざして利用する
マガリの管理も含め、部屋の開閉その他はスマホで行う仕組み。各室の入口脇に用意されたツールに自分のスマホをかざして利用する

同社では9月1日の新宿三丁目に続き、10月には「12 NISHISHINJUKU」と開業する予定で、以降、2022年には神田、以下2026年までに10施設の開業を目指している。それだけシェアオフィスにはニーズがあると考えられているわけだ。

シェアオフィス等は全体のわずか1%ほど

もうひとつ、今後の展開についての説明のうちで興味を惹かれたのはサテライトオフィスやコワーキングスペースといったフレキシブルなオフィスの需要が高まりを見せていると言われながら、実際の数は少なく、オフィス全体の床面積のうちのわずか1%ほどに過ぎないという点。

フリーデスクのスペース。このタイプの空間だけなら空室を利用して作れそうな気がするが
フリーデスクのスペース。このタイプの空間だけなら空室を利用して作れそうな気がするが

しかも、既存のコワーキングスペースは港区、品川区、中央区等に集中しているという。京王電鉄、そしてグループ会社であるリビタが今回立て続けに新宿に開業するのは地元であるということに加え、そもそもこうしたオフィスが少ないエリアであるからでもあるわけだ。

新宿ですら少ないのである。首都圏全域で見ればニーズはあるのに施設がない地域も多くあるはずで、今後、同種のオフィスはさらに広範な地域で供給されていくのではなかろうか。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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