これから日本は超高齢化社会に突入しようとしているにも関わらず、高齢者にとって日本の賃貸業界は決して優しくはない。
高齢者というだけで、お部屋を借りにくいからだ。不動産会社を何件回っても、電話をかけても「年齢が……」と言った段階で「あぁ、ちょっと難しいですね」と断られてしまう。まして独居となれば、物件を選ぶどころか100件問い合わせしても芳しい回答はほぼ得られない。
高齢者が避けられてしまう理由
なぜか……。いちばんの問題は、法が時代に追いついていないからだ。その昔、賃貸住宅は希少で賃借権は重要な財産であった。そのために賃借権は相続される。
もちろんご家族で入居の場合、賃借人が死亡したら「はい、賃貸借契約は終了したので出ていって」と言われてしまうことは、残された家族にとってはあまりに不安定だ。
しかし独居で生活している場合、亡くなったあとその相続人が引き続き物件を新たに使用する可能性はほとんどない。なぜなら相続人はすでに自分の「住」を構えているからだ。それなのに賃借権は、猫も杓子も相続の対象になっている。
そうなるとどういうことが起こるのか。
賃借人が亡くなった場合、賃貸借契約は終わらない。亡くなった
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