築25年住宅物件の取得に関連して、銀行融資の条件として「インスペクションレポート」が要請される事例を最近経験した。改正宅建業法に制度が加えられて6年、建物についてのエビデンスがローンの前提となる時代になったのだ。
インスペクション(建物状況調査)について
インスペクション(Inspection)とは、住宅に精通したホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者的な立場から、また専門家の見地から、住宅の劣化状況、不具合事象の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行なう専門業務を指す。
もともとは、中古住宅流通が住宅流通の9割と日本の6倍のシェア率のあるアメリカにおいて、売買取引の前に買主が専門家(インスペクター)に依頼して行っていた住宅調査の、取引におけるメリットを日本の中古住宅流通にも取り入れ、ストック活用に結び付けようとして導入されたものだ。
考え方としては個人レベルのデューディリジェンスであり、大事なことは売主に対して買主の情報の非対称を解消するための専門家委託という考え方だ。
一品物の中古不動産については、新築時の瑕疵
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執筆:
(しんぼり まなぶ)