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「ワーケーション」広がり始める!観光地で安く物件入手する戦略も!ターゲットはナレッジワーカー

不動産投資全般/社会問題 ニュース

2020/08/13 配信

菅官房長官「新たな旅行・働き方として支援」
新型コロナで激減の観光需要を喚起 まずは国内客
 最近「ワーケーション」という言葉を耳にするようになった。「ワーク=仕事」と「バケーション=休暇」を合わせた造語で、パソコンやテレビ会議システムなどを使い、観光地やリゾート地に滞在しながら仕事をする新しい働き方のことだ。

政府は、社会のデジタル化を進める一環としてワーケーションの普及は後押しする方針。不動産投資家は、今のうちから観光エリアで古民家、リゾートマンションなどを安く購入し、WI-FI環境をしっかり整えるなどしてワーケーション普及に備える戦略も選択肢になりそうだ。
写真1「(ワーケーションを)新しい旅行や働き方のスタイルとして支援する」
菅義偉官房長官は7月27日に首相官邸で開かれた観光戦略実行推進会議(議長=菅氏)でこう述べ、ワーケーションに必要なホテルや旅館のWI-FI整備、宿泊施設の改装などを支援していく考えを示した。

政府の狙いは、新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ観光需要を底上げすると同時に、会社員らが分散して休暇をとれるようにし、「働き方」と「休み方」の両方の改革を進めることだ。
当面はインバウンド(訪日外国人客)が期待できないので、国内観光客を取り込むことが必要になる。

会社員らが休暇を分散して取り国内旅行をできるようになれば、一時に観光客が集中して混雑することを避け、新型コロナの感染が拡大することも防げる。

そのための有効な手段の一つが、余暇を楽しみながら、必要なときに仕事をできるワーケーションというわけだ。普及には、会社員らが勤める企業の制度改正や、IT環境をしっかり整えた宿泊施設の準備が必要となってくる。

積水ハウスなど「道の駅」併設のホテル展開
JALは星野リゾートなどとタッグ

ワーケーションに対応したサービスを提供する大手もすでに登場している。

積水ハウスと米ホテル大手マリオット・インターナショナルは7月30日、地方にある「道の駅」に併設した小型ホテルを、10月から開業していくと発表した。年内にまず、京都府、栃木県、岐阜県、三重県の4府県8カ所にオープンする。25年までに25道府県で約3000室規模まで広げるという。

インバウンドが見込めないため、まずは国内の旅行客を取り込む考えだ。ワーケーションの普及や近場での旅行といった「旅のスタイルの多様化」に対応するため、合計34社のパートナー企業と商品の開発を進める方針で、今後、パートナー企業を増やしていくことも考えるとしている。

また、日本航空は、航空券と宿泊施設がついた、ワーケーションなどの旅行商品を紹介するサイトを立ち上げた。

同社が「国内外にラグジュアリーホテルや温泉旅館、都市観光ホテルなど、個性豊かな施設を展開する」とする星野リゾートや、「日本各地にビジネスやレジャーなどさまざまなシーンに対応したホテルを展開する」というプリンスホテルズ&リゾーツの宿泊施設を組み込んだプランを全国で提供している。
こうしたプランを打ち出す動きは今後、広がっていく可能性がある。

投資家は「観光資源」ある場所に古民家など取得を
「サイバー空間での仕事」する人がユーザーに

では、ワーケーション需要をつかまえる投資戦略を、不動産投資家はどうとっていけばいいのだろうか。
一般財団法人「日本不動産研究所」(東京都港区)企画部主幹、幸田仁さんは次のように語る。

「まず、『観光資源』があるエリアで物件を選ぶことです。とはいっても、東京ディズニーランドや浅草寺のような、人工物に覆われ、人がたくさん集まるところではいけません。『海が見える』『山に登れる』『自然が豊かである』『釣りができる』『ひとけがない』といった場所であることが重要です。過去にリゾート地として栄えたようなところも良いのではないでしょうか」

ワーケーションはただ遊ぶのが目的ではなく、あくまで仕事がセットになっている。その意味で、うまく仕事の合間にリラックスできることが大切になってくるというわけだ。

そして物件としては、「古民家や(過去にリゾート地として栄えた場所の)リゾートマンション、企業が使っていた保養所などが候補になるでしょう」とする。これらの物件は、安価で手に入る可能性が高い。物件によっては数十万円から現金で買うことができるだろう。

古民家も投資先として選択肢となりそうだ
古民家も投資先として選択肢となりそうだ

次に、物件を利用するユーザーは、どういった人たちをターゲットにするかが重要になってくる。

この点について、幸田さんは「ワーケーションで働ける人は非常に絞られます。(政府が進めようとしている)今後のデジタル革命の下で仕事ができる人、つまり『サイバー空間での仕事』ができる人があてはまるでしょう。とくに、パソコンやタブレットが1つあれば、どこでも仕事ができる人です」と話す。

「オフィスへ通わなければならない『現実空間での仕事』をしなければならない人にワーケーションは無理でしょう。もちろん、ドライバーや工事現場の作業員といった、いわゆるエッセンシャルワーカーも不可能です」

当然、「サイバー空間での仕事」をする人は、ビデオ会議サービス「Zoom」や無料ビデオ通話サービス「Skype」などを活用する。「物件を自然豊かなエリアに選ぶとしても、通信インフラが整っていなければならないことは言うまでもありません」

IT環境の整備は必須
IT環境の整備は必須

加えて幸田さんは、「サイバー空間での仕事」をする人の中でも、とくに「ナレッジワーカー(高度な知識や知恵を使って付加価値を生み出す労働者)」がワーケーションに適しているとみる。

「ナレッジワーカーにとって最も重要なのはアイデアを生み出すことです。ぶらぶら歩きながら発想の種を探し、考えを練り、ひらめくことが求められるのです。

その点、観光資源があるエリアの中でも、歴史や、そこに住む人々の文化に触れられる地域が適しています。発想やひらめきの種は、関心が引かれたり奇異であったりするような環境で刺激を受けてこそ、生まれやすくなるのです」

さらに幸田さんは、「別々の会社のために働いていても、釣り、サーフィンなど同じ趣味を持った複数の人が集まる集合住宅型のワーケーションも、ありではないか」としている。

政府は、第5世代(5G)移動通信システムの導入や自動運転、キャッシュレス化、ペーパーレス化など、社会全体のデジタル化を、予算や法律で手当しながら進めようとしている。この一環として、ワーケーションもいずれ当たり前の働き方になる可能性がある。

とくに、子供のころからパソコンやインターネットに慣れ親しんでいる「デジタルネイティブ」の若い世代が社会の中核として働くようになれば、ワーケーションの普及は加速するだろう。

幸田さんは「そうした時代は5年もすれば来るのでは。投資家は、まだ価格が安いうちに物件を買っておき、そうした時代が来るのに備えるのも一つのやり方でしょう」と話している。

取材・文 小田切隆

【プロフィール】 経済ジャーナリスト。長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。ニュースサイト「マネー現代」(講談社)、経済誌「月刊経理ウーマン」(研修出版)「近代セールス」(近代セールス社)などで記事を執筆・連載。

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