サラリーマン大家業が増えた背景として、低金利によりお金が借りやすくなったことがある。だが、動機としては、定年退職後の不安が最も大きな理由であろう。将来、年金をまともに支給してもらえると考える若者が少ないことの裏付けでもある。
少子高齢化に伴い、今後年金財政が急速に悪化することが見込まれる中、政府は支給開始年齢を70歳まで引き上げることを検討している。
かぼちゃの馬車の問題は、そうした年金財政に対する将来不安≠ニ個人の自己防衛本能がサラリーマンを追い詰めた結果と受け取ることもできる。
国土交通省発表の住宅着工統計では、2017年度までの過去3年間にアパート・マンション等の貸家を建設した数は、123万9000戸と2014年度までの3年間に比べて16%増加した。
不動産投資のセカンドオピニオン情報を提供するノークリー(東京都港区)の調査によると、投資目的は「将来の年金代わりに」が54%と半数を超えている。
消費者庁の調査では、家賃保証のサブリース契約で、かぼちゃの馬車のように契約先の会社が倒産して返済負担が増えるなどの相談件数が、過去2年間で48%増と急増している。
ただ、健美家のコラムニストで自らも
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