
毎年年末に開かれる翌年の不動産市場を予測する日本不動産研究所の定例講演会。昨年は適温相場が持続するという見立てだったが、2019年はどうなるのか。
まず、2017年末に予測された2018年の不動産市場は
・利回りは低い状況が継続
・賃料の動きは緩慢ながら底堅い動きを続ける
・資産価値も緩慢な上昇基調が続く公算大
・立地に対する志向が引き続き強まる(地価の二極化)
というもので、これを評して適温相場という表現がなされた。
実際の2018年の不動産市場はおおむね、その予測通りだったのだが、ひとつ、最大のトピックとなったのは平成30年の地価調査で全用途平均で27年ぶりに地価が下落から上昇に転じたこと。
これまで商業地、都心部や新幹線開通などの利便性アップによる限られた地点での地価上昇が全体で見られたということである。
ただ、全体で上がってはいるものの、上がり方は均質ではない。それを同研究所の吉野薫氏は「地価上昇は単峰型から多峰型へ」と表現した。
どこかひとつ突出した場所だけが上がっているのではなく、複数の地点で上がって
...この記事は会員限定です。
会員登録(無料)すると続きをお読みいただけます。
健美家会員のメリット
- 会員限定物件や非公開物件情報が見れる
- 最新のコラムニュース情報がメールで受け取れる