大学があるから学生ニーズがある、単身者向けに賃貸住宅を経営すればうまく行くはず。かつてはそんな読みが通用した。だが、この数年ほどで事情は様変わりした。大学があるから学生と安易に考えると失敗する。最新事情を見ていこう。
もっとも変化が分かりやすいのは慶應義塾大学だ。ここ10年余で学生寮が急速に増えているのである。同大学のホームページから推察すると2006年以前にあったのは日吉寄宿舎でこれは日吉キャンパス南東にある男子のみの学生寮で、新入生を毎年約15名募集している。これだけであれば、ほとんどの学生は民間の賃貸住宅を利用する。大学の近くにニーズがあると思っても間違いではなかった。
ところが、2006年以降、学生寮が年々増加している。2006年には日吉キャンパス近くに体育会の学生約200人+留学生約150人の下田学生寮、2009年には日本人と留学生合計で127人の大森学生寮、2012年には同様の構成で124人の綱島学生寮、2013年は階数を分けてやはり日本人、留学生が居住する元住吉宿舎、2017年には日本人、留学生の4人を1ユニットとするユニット式の日吉国際学生寮、2018年には留学生60室、日
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