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新型コロナ第2波、第3波に警戒。不動産投資家にとって、今は手元資金を確保しながら投資戦略を練り直す時期?

不動産投資全般/市況 ニュース

2020/07/07 配信

緊急事態宣言解除後に新型コロナウイルスの感染が再び増加している。東京都は7月6日に102人の感染者を新たに発表したが、1日当たりの感染者数が100人を超えるのは5日連続となった。6月26日以降は、連日50人を超えて新規感染者を出しており、再び3桁の大台に乗せている。都内の感染者数は、4月17日の206人をピークに減少してきたが、増加傾向に転じて第2波が現実味を帯びてきた。

新宿歌舞伎町
▲夜の街、新宿では依然としてコロナ感染者が相次いでいる

東京都は、感染状況を把握する独自基準「東京アラート」を発表したものの早々に廃止、その後も明確な基準を設けていない。今後いつ休業要請が出るかとの不安が高まりつつあるが、国や自治体には、休業要請を出して、これ以上、経済活動を止めたくないとの思惑が透けて見える。

大阪府では7月3日に、独自基準の「大阪モデル」を修正し、これまでの外出自粛や休業要請の仕組みを取りやめて「警戒」や「非常事態」を出すスタイルに変えて感染症対策を講じながら社会経済活動を動かす政策に転換した。

新型コロナウイルス感染の終息はかなり長引きそうだ。不動産市況の好調をけん引してきた東京五輪・パラリンピックの開催に向けての勢いは風前の灯火であり、だれも公に口にしないが、アスリートの中には、内心「東京五輪はない」と感じている人もいるのではないか。

街中で一般の人の声を拾っても、そのような反応をする人もいる。なかには「開催するかしないかをだらだらと先延ばしすればするだけお金が飛んでいく。IOC(国際オリンピック委員会)は保険で補填するので懐具合は傷まないが、東京都や日本は中止するなら早いほうに越したことはない」との反応もある。

国の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の悪化も加速している。新型コロナウイルス対策を受けての大型補正予算で国債発行額が膨張した。政府は、国と地方の赤字を2025年度に黒字化する目標を掲げているが、その達成は極めて厳しい。2020年度一般会計のプライマリーバランスの赤字額は当初の9兆2000億円から第2次補正予算後に66兆1000億円に急拡大した。

◎いよいよ借金漬けのツケが回る

「これからマンションやアパートに投資する行動は様子見をするべきだろう。実需であってもローンを組む以上怖さはある」。

このように指摘するのは前参議院議員で経済評論家の藤巻健史氏だ。日銀破綻論まで持ち出し警鐘を鳴らす。財政ファイナンスにどっぷりと浸かってきたツケがいよいよ回ってくるというのだ。

「日本の場合、国債の買い手はほとんど日本銀行だが、国債の供給量が増えれば長期金利が上昇する。長期にわたって大規模緩和を続けてきたところにコロナ対応での大型補正予算を余儀なくされた。将来、少しでも金利が上昇するだけで日銀が購入してきた国債で逆ザヤが発生してしまう」。

そうした中、不動産市況に厳しさが増す可能性が実際に高まっている。景気の悪化で企業業績が落ち込み、働くサラリーマンの給料が減って不要不急のモノは買わなくなる。

特に不動産の領域で見れば、実需向けのマンションや戸建て住宅は、結婚や子どもの誕生など個々のライフサイクルによるところが小さくないため、一定の購入者層が存在するとはいえ悪化は避けられそうにない。収益物件に限っては不要不急の部類である。特に相続増税後に急増したサラリーマン大家とって、不景気が足音を立てて忍び寄っている中で投資戦略の修正が迫られそうだ。

◎オフィスビルは収入半減も

不動産サービスの東京カンテイは7月2日、築10年経過した中古マンションの再販価値(リセールバリュー)を駅ごとに調べて発表した。それによれば、首都圏で最もリセールバリューが高いのが原宿駅の172.7%だった。

原宿の1位は2年連続だ。10年前の新築分譲価格よりも10年後の中古流通時のほうが7割以上も高い計算である。新築分譲時の1坪当たりの単価は平均482.3万円で、中古流通時に832.9万円となっている。

同社によれば、新規での分譲マンション供給が多くない地域性という希少性が資産価値を大幅に引き上げたと分析している。2位は秋葉原駅(165.8%)、3位が千駄ヶ谷駅(147.0%)となった。いずれも資産価値を6割5分から5割近く増やしている。

これら資産価値の高い上位駅を見ると、千代田、港、渋谷などの東京都心部の高級住宅地を抱えているところが集中している。東京湾岸の勝どき、月島、豊洲に加えて、人形町、東日本橋、清澄白河などの下町も顔を出している。職住近接ニーズを背景に通勤アクセスの良さを高く評価されたことも特徴だ。上位30駅は全て資産価値を2割以上アップしている。

しかし、このような都心・大都市部ありきの不動産ニーズが一変するかもしれない。コロナ禍、アフターコロナであっても、従来から評価を高めてきた職住近接ニーズがなくならないとしても、これまで見向きもされなかった郊外など新たな不動産ニーズが強まる可能性も高まっている。そこには、コロナ禍で急速に広まったテレワークの浸透が後押しする。

富士通がグループ会社を含めて向こう3年間でオフィススペースを半減させることが報じられたが、この動きは会社に出勤せずにテレワークを取り入れた働き方改革が影響している。

つまり、オフィス空間を貸していたビルオーナーにとって、収益が半分減少することにつながり、その退去部分を新たなテナントを誘致しなければならない。不必要なオフィス空間を削る動きが強まっていることと、企業業績の悪化が相まって新たな誘致で賃料を値下げせざるを得ない絵を想像するのは難しくない。入居者の更新時でもテナントから賃料の下げ圧力が強まる可能性も高い。ビルオーナーにとって冬の時代の幕開けである。

一方で、テレワーク対応のオフィスや賃貸マンションといった新たなビジネス好機も存在することになる。築古であったり、空き家・空き地をテレワークに転用することで、これまで収益を生まなかった物件が息を吹き返すことに早くも期待が集まっている。都市部に限らず地方に波及すると地方創生が再び脚光を浴びる契機となるかもしれない。

経済はどんなに谷が深くてもいずれ盛り返す。特にサイクルビジネスと言われる不動産もその繰り返しである。過去30年だけを見ても、バブル経済崩壊(バブル絶頂期の不動産購入は今もって戻していないが……)、ITバブル崩壊、リーマン・ショック、東日本大震災など大きな節目があった。

不動産投資家にとって、今は手元資金を確保しながら次の投資機会に備えるべく投資戦略を練り直すときに来ているようだ。

(取材・文、鹿嶋淳一)

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