• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

1,084アクセス

バイデン米大統領就任!米国内の不動産投資に逆風?日本へは外国資金が流れ込むか

不動産投資全般/市況 ニュース

2021/02/09 配信

不動産売却益の課税繰り延べを廃止か
財源を捻出し子育て、高齢者支援策へ

バイデン米大統領が1月20日、就任した。新型コロナウイルスの感染拡大で苦しむ個人や企業を支援し景気を刺激する1兆9000億ドル(約200兆円)規模の追加経済対策を打ち出し、5日未明、米上院で可決。今後、下院で可決し、バイデン大統領が署名すれば成立する。

不動産投資関連では、バイデン大統領は不動産の売却益(キャピタルゲイン)に対する税優遇を廃止する方針とされ、米国に拠点を置いた米国での投資に逆風となりそうだ。一方、市場へ豊富にお金を流す緩和的な金融政策は維持する公算は大きく、豊富な資金が日本の不動産に流れ込み市場を下支えすることにつながる可能性がある。

ホワイトハウス

バイデンポイント

まずは、バイデン大統領が廃止する方針とされる、キャピタルゲインへの税優遇を見てみよう。

対象とみられているのは通常「1031エクスチェンジ」と呼ばれる米内国歳入庁(IRS)の制度だ。エクスチェンジは英語で「交換」「取り替え」を意味する。

米国内に投資目的で保有している不動産を売り、「同種」の不動産に買い替えた場合、売却益にかかる税金の支払いを繰り延べることができるというものだ。買い替えを繰り返しても、条件にあえば、半永久的に課税を繰り延べできるのが特徴となっている。

繰り延べを認められるための条件は厳しい。

たとえば、売却する不動産の対象はあくまで投資用でなければならず、住居用ではだめだ。新たに買う不動産が「同種」でなければならない。IRSの資料によると、「居住用の賃貸物件」と「未開発の土地」なども「同種」に含まれる。米国内の不動産と米国外の不動産は「同種」とはならない。

期間のルールも厳しい。売却してから45日以内に、買いかえる物件のリストを提出しなければならず、売却後180日以内に新たな物件の購入を終えなければならない。

税優遇廃止の対象となるのは、40万ドル(約4200万円)の所得がある投資家。バイデン大統領がこの税優遇を廃止する考えとされるのは、増える税収を、育児や高齢者の支援策などに充てるためだ。

経済後退脱却のため緩和的な金融政策は続く
日本の不動産に対する海外投資家の需要は強い

バイデン政権の経済政策で日本の不動産市場に影響しそうなことは何だろうか。

注目されるのは、バイデン政権下でも米連邦準備制度理事会(FRB)が、景気後退から回復するまで金融緩和策を続けるとみられることだ。

ドル

FRBは1月26、27日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を現行のゼロ%近辺のままとし、国債などを大量に買い入れる量的緩和を現行水準を維持することを決めた。

一般財団法人「日本不動産研究所」(東京都港区)の吉野薫・不動産エコノミストも「緩和的な金融政策が続く状況からの脱却は当面ないと思う」と指摘する。

その上で、次のように分析する。

「コロナ禍以前から世界的な資金環境は良好で、(株や債券以外の)『オルタナティブ資産』としての不動産に対する選好は高まっている。潜在的な対日不動産投資の需要は海外勢にも根強いのではないか。近年をみても、日本の不動産に対する海外勢の投資意欲は高い状態にあると思う」

もっとも、「海外勢が日本の不動産を爆買いしているような状況ではない」とも話す。

「対日不動産投資のうち海外勢が占める割合は、諸外国の不動産への投資と比べて、異常に高いわけでも低いわけでもない」

追加経済対策は200兆円規模、1400ドルの現金給付を上乗せ
失業給付の特例を9月まで延長、中小企業などに4400億ドル支援

最後に、バイデン政権が打ち出している追加経済対策の内容を見ておこう。米政府は昨年12月にも経済対策を打ち出したばかりだ。バイデン政策

まずは、1人当たり1400ドルの現金給付を上乗せする。これまで米政権は、昨年3月に1200ドル、12月に600ドルの現金給付を決定。今回で3回目となる。

失業給付の特例的な加算を週300ドルから週400ドルに増やし、期間を9月末まで延長する。中小企業や州、地方の政府に対しては4400億ドルの支援を行う。

ワクチンの配布や検査の拡充、学校再開の支援といったコロナ対策に4000億ドルを振り向ける。バイデン氏は就任後100日で、ワクチンの1億回分の接種を目指している。

今後は、「脱炭素社会」を実現するための成長戦略を打ち出す方向だ。4年間で2兆ドルを投入するインフラ整備が盛り込まれる可能性が高い。

米国経済の失速は日本を含む世界経済、ひいては不動産への投資環境にも大きく影響しうる。バイデン政権がどこまで経済再生に力を発揮できるか注目される。

取材・文 小田切隆

【プロフィール】 経済ジャーナリスト。長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。ニュースサイト「マネー現代」(講談社)、経済誌「月刊経理ウーマン」(研修出版)「近代セールス」(近代セールス社)などで記事を執筆・連載。

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

ページの
トップへ