融資残高、前年比4%増の高水準
不動産向けは銀行の重要な収益源
日本銀行は10月24日発表した「金融システムリポート」で、6月末時点の銀行の不動産業向け貸出残高が約80兆円で、「引き続きバブル期を上回る過去最高の水準にある」と明らかにした。銀行にとって不動産業向け融資が、依然として重要な収益の柱であることが浮き彫りになった形だ。
ただ日銀は、地方銀行に関しては経営改善の加速が必要とも指摘。今後、地銀による不動産業向け貸出も選別が進む可能性がある。投資家は、いろいろな手段で属性を高めるなど、融資を引き出すための戦略眼≠身につける必要がある。

金融システムリポートは、日銀は半年に一度まとめて公表している報告書だ。
今回のリポートで「不動産業向け貸出の動向」を分析したところ、新規実行額(フロー)ベースでは2017年度以降、前年比で減少が続いているという。
ただ、残高(ストック)ベースでは、緩やかに減速しつつ、なお前年比4%弱の伸びになっており、全産業向けの伸び(2%程度)を上回る水準となっている。今年6月末時点の残高は約8
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