人口減少社会が加速する中、いかに多くの人を呼び込めるかで地域が活性化するか、衰退するかが決まる。その成否は、アイデアと実行力が鍵を握る。
茨城県の鹿島臨海工業地帯――。住友金属工業(現新日鉄住金)などの鉄鋼業や石油化学工業、発電所などが集積している。
その中心に位置するのが鹿嶋市。この太平洋に面した町は、おそらくJリーグ鹿島アントラーズのホームタウンと言った方がピンとくるかもしれない。
その鹿嶋市は、もともと陸の孤島と言われるほど田舎町だった。しかし、Jリーグ発足と、その後の日韓共催のワールドカップなどを機にインフラ整備が進んだり、東京駅に向かう高速バスが10分間隔で走ったりして、首都圏との距離感が格段に縮まった。東関東自動車道を使えば、東京から潮来ICまで1時間半もかからない。
今では、東京や横浜市、さいたま市など首都圏からの定年退職組が、田舎暮らしを楽しむためにあちらこちらで家を建てている。
鹿嶋市は、町から街に発展して地域の活性化に成功した例とも言える。だが、そうした地域内でも、勝ち組・負け組のエリアがはっきりしている。
鹿嶋市街から外れた場所に鹿島ハイツというスポーツ宿泊施設がある。広大な
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