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宅建業法改正で水害リスク説明義務化。8月28日から施行。不動産価格に影響か

政策/法改正 ニュース

2020/08/02 配信

7月に発生した熊本豪雨では70人以上が亡くなる甚大な被害を及ぼした。昨今の豪雨災害を受け、国土交通省によると、宅地建物取引業法施行規則の改正が行われ、8月28日から、住宅購入や賃貸などの物件の契約時に、ハザードマップに基づいて水害リスクの説明をするよう義務付けられた。

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健美家の所在地、東京都港区周辺のハザードマップ。東京都内でも浸水想定区域としてピンク色で示されている地域が多く見られる。

洪水ハザードマップの被害想定の信頼度は高い!
住居を決める際の判断材料に

今年、豪雨の被害を受けた熊本県の人吉市では、ハザードマップで、浸水の被害が予測されていた。

2018年の西日本豪雨でも同様に、ハザードマップで、浸水想定区域となっていた区域で、多くの住宅が浸水していた。ハザードマップで示されている水害の被害想定は非常に信ぴょう性が高く、どこに住むかを考える際に、ぜひ参考にしたい情報である。

そこで国土交通省は、不動産取引時において、水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を事前に説明することを義務づけた。宅地建物取引業法施行規則の一部を改正する政令を7月17日に公布し、8月28日から施行する。

宅地建物取引業法の改正点は?
ハザードマップ上で物件を示し、リスクを説明

では具体的に、どのような説明義務が生じるのかを見てみよう。

宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)では、宅地又は建物の購入者等に不測の損害が生じることを防止するため、宅地建物取引業者に対し、重要事項説明として、契約を締結するかどうかの判断に多大な影響を及ぼす重要な事項について、購入者等に対して事前に説明することを義務づけている。

今回の改正で、重要事項説明の対象項目として、ハザードマップにおける対象物件の所在地を追加することが追記された。これまで重要事項説明の項目には、土砂災害や津波の項目は入っていたものの、水害(洪水・雨水出水・高潮)のリスクは含まれていなかった。

具体的には、次の4点が求められている。

<水害リスクの説明義務の具体的な内容>

【1】水防法に基づき作成された水害(洪水・雨水出水・高潮)ハザードマップを提示し、対象物件の概ねの位置を示すこと

【2】ハザードマップは、市町村が配布する印刷物又は市町村のホームページに掲載されているものを印刷したもので、入手可能な最新のものを使うこと

【3】ハザードマップ上に記載された避難所についても、併せてその位置を示すことが望ましい

【4】対象物件が浸水想定区域に該当しないことをもって、水害リスクがないと相手方が誤認することのないよう配慮すること。

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宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(平成13年国総動第3号)新旧対照条文。下線部の「3の2」に当たる部分が今回改正された。
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宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(平成13年国総動第3号)新旧対照条文。上の画像につづく改正部分。

また、ハザードマップに記載された浸水想定区域に該当しないことをもって、水害リスクがないと、誤認することのないよう配慮しなければならない。ハザードマップに記載されている内容は今後変更される場合があることも補足する必要がある。

この水害リスクの説明義務に違反し、改善命令に従わない場合は、業務停止を命じられる。

新たに家を購入したり、借りたりしようとする人によっては、水害リスクの説明を受けられることで、水害リスクについて再確認でき、ありがたいことだといえる。

気になるのは、この政令改正によって、水害リスクのある物件の購入や賃貸が見送られるようになるのかどうか。また、それに伴って、物件価格や賃料が下がる可能性もあると考える人もいる。

事故物件の告知義務のように、水害リスクを説明することによって、安くしなければ買い手や借り手が見つからなくなる事態に陥るかもしれない。

なお国は、災害の危険がある地域での開発を抑制する。土砂災害などの危険がある「災害レッドゾーン」と呼ばれる区域で、新たに賃貸住宅や、学校、病院などの福祉施設、店舗や工場などの開発を原則禁止する。

これまでも物件購入の際に、ハザードマップをチェックされるように促されてきたが、これまで以上に、ハザードマップをチェックする必要がありそうだ。

健美家編集部(協力:高橋洋子)

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