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家賃滞納のその時、オーナー側にもメリットがある「住居確保給付金」とは?

政策/助成金 ニュース

「住居確保給付金」という制度をご存じだろうか? これは、国が実施する生活困窮者自立支援に基づく制度の1つ。離職などにより住居を失った、また失う恐れのある人に対し、家賃相当額を基本は3カ月間(最大9カ月)まで支給する制度だ。

目的としては、離職時に家賃が払えず住宅を失うことを避け、就労機会の確保を支援するもの。つまりは、生活保護を受ける前段階のサポートとして、自立支援を目指しているのだ。

賃貸経営をするオーナーにとって、家賃滞納時の損害を軽減できる制度でもあるので積極的に滞納した入居者に知らせ利用してもらいたいところ。ただし、日本賃貸住宅管理協会(日管協)の主任相談員、鈴木一男氏によれば、「平成27年4月から始まった新しい制度のため認知度が極めて低く、賃貸住宅の管理会社やオーナーが利用してもらえるパンフレットなどを作成し認知向上に努めている」と話す。

▲日本賃貸住宅管理協会では家賃債務保証事業者協議会を設け、「住居確保給付金」に役立つ情報を提供している
▲日本賃貸住宅管理協会では家賃債務保証事業者協議会を設け、「住居確保給付金」に役立つ情報を提供している

制度は自治体ごとに条件が若干異なってくるが、例えば東京都渋谷区では対象者や給付条件は以下のようになる。

【対象者】
●申請日に、離職後2年以内かつ65歳未満である。
●就労能力・就職の意欲があり、公共職業安定所への求職申込を行なう。
●離職前に、世帯の生計を主として維持していた。
●現在の収入が、単身世帯は、84,000円に家賃額(上限53,700円)を加えた額未満、 2人世帯は、130,000円に家賃額(上限64,000円)を加えた額未満、3人世帯は、172,000円に家賃額(上限69,800円)を加えた額未満である。
●世帯の預貯金の合計が、単身世帯は504,000円以下、2人世帯は780,000円以下、3人以上世帯は1,000,000円以下である。
●国および地方自治体などが実施する類似の貸付・給付などを受けていない。
生活保護を受給していない。
●申請者および世帯員がいずれも暴力団員でない。

【支給方法と月額】
給付金は渋谷区から入居住宅の貸主などに直接振り込み。

単身世帯の上限=53,700円
2人世帯の上限=64,000円
3〜5人世帯の上限=69,800円

・支援金は直接自治体から貸主に入金される

対象者の条件を見てみると、割と制度を利用できる人は限定されそうだ。例えば、申請時の収入では、共働き夫婦は対象に入ってこないだろう。預貯金額をみても、多少余裕のある世帯は対象とされていない。

「そもそも共働きであれば、制度を利用しなくても再就職までの期間を乗り切ることはできます。あくまでも生活困窮者の支援が目的とした制度です」(鈴木氏)

ただし、条件が合致した場合は、入居者の家賃滞納時にオーナー側が利用しやすいように工夫もされている。そもそも管理会社やオーナーが入居者が離職しているかどうかを窺い知ることはできない。滞納があって初めて入居者の異変に気付くのだ。

「この制度の申請可能期間が離職から2年以内と長いのは、離職し貯金でしのいできたが蓄えも底をつき、いよいよ家賃を滞納しオーナー側でも離職の事実を知った。そんなケースにも対応できることが想定されています」と鈴木氏は説明する。

また昨今、生活保護費がギャンブルに使われるといった問題が話題になっているが、「住居確保給付金」では、支援金は自治体から直接入居住宅の貸主に入金される仕組み。申請が通りさえすれば、オーナー側は確実に支援金を受け取ることができるのだ。

▲公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 日管協総合研究所 研究所員・主任相談員/ 宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士 鈴木 一男氏
▲公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会 日管協総合研究所 研究所員・主任相談員/宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士 鈴木 一男氏

・入居者に向けた告知リーフレットも無料で入手可能

鈴木氏によれば、「入居者との滞納時のトラブルを裁判所に持ち込む際、現在は3カ月以上の滞納でないと取り扱ってもらえない」という。つまり、3カ月間は打つ手がないのだ。この期間、ただ待つよりは、「住居確保給付金」の告知を行い、該当するのであれば申請してもらった方がお互いの為になる。

「最初に滞納された時点では、オーナー側では、単に入金忘れなのか、離職しているのかといった違いは分かりません。まずは情報を提供することが重要です。そのために、我々は住居確保給付金のリーフレットを作成しました。例えば滞納時の催促の際に同封してもらえれば、該当する方に申請を促せるはずです」(鈴木氏)

このリーフレットは、誰でも家賃債務保証事業者協議会のサイトからダウンロードすることが可能だ。入居者から滞納された際には、まずはさりげなく告知し活用を促したいところだ。

▲(https://www.jpm.jp/hoshou/item/)よりダウンロードが可能だ。
▲(https://www.jpm.jp/hoshou/item/)よりダウンロードが可能だ。

リーフレット内には、確保給付金の相談窓口「自立相談支援機関」の一覧サイトへのアクセスの仕方、QRコードも記載されている

日管協では、「住居確保給付金」はもちろんのこと、管理会社や賃貸住宅のオーナーからの相談を受付けている。相談フォームからコンタクトをとれば、鈴木氏が対応してくれるそうだ。

頭の痛い入居者の滞納トラブル。もちろん全てをこの制度で解決できるものではないが、知っているのと知らないのでは大違い。いざという時には、こうした制度や資料が整備されていることを思い出していただきたい。

■取材協力 公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会

健美家編集部(協力:福島朋子)

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