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無利子・無担保融資、現金給付…。新型コロナによる家賃減額で使える支援策とは

政策/助成金 ニュース

2020/04/14 配信

勤め先の休業、時間短縮で借主の給料減も
家賃不払い、退去、空室継続の恐れも

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は4月7日、東京、大阪など7都府県を対象とした「緊急事態宣言」を出し、事業規模108兆円に達する緊急経済対策を決めた。

外出自粛などで冷え込む国内経済を刺激するのが目的だ。不動産オーナーも、今後、入居者からの家賃減額要請などが増え、収入が減ることが想定される。経済対策のメニューを使える支援策があるので、解説したい。

写真はイメージ
写真はイメージ

新型コロナで懸念されているのは、会社やお店などが休業、時間短縮営業に追い込まれ、従業員の給料が減ることだ。

とくに契約社員やアルバイト、パートといった非正規雇用の人は、契約を打ち切られたり勤務シフトを大きく減らされたりして、給料が激減する恐れがある。正社員でも、給料が少なくなることはありうる。

アパートやマンションなどのオーナーにとって恐いのは、こうした人たちが部屋を借りている場合、家賃を減額するよう求めてきたり、家賃を払えなくなったりすることだ。

また、企業の転勤自粛や、大学の休校などで、本来、春に期待できる、会社員や学生らの入居が決まらず、空室が続くこともありうる。

緊急事態宣言の対象である7都府県の場合、営業自粛に追い込まれる飲食店や娯楽施設などの従業員が退去してしまう可能性もある。

対象外の地域に引っ越してしまうかもしれないからだ。報道によると、接客を伴う飲食業で働く女性などの間では、すでにそうした動きが出ているという。

所有するビルやマンションの一部をお店やオフィスに貸し出しているオーナーも、借り手から賃料減額要請が来る可能性がある。実際、報道によれば、商業施設やホテルで、テナントからの賃料減額要請が相次ぎ、入居予定だったテナントが出店を見送るケースも出ている。同じ事態は、不動産投資家の身にも起きるかもしれない。

返済の当初3年間を実質無利子に
中小企業は20%の売上高減など条件

もし、こうした苦しい事態に追い込まれれば、政府による支援策の活用を考えてみよう。
政府関係者は「あくまで、緊急経済対策の財源を裏付ける2020年度補正予算が成立してから正式に決まる話」と前置きした上で、「不動産経営で賃料が減り、収入が少なった場合も、支援の対象とする方向で調整している」としている。

支援策の柱は大きく分けて2つある。
1つは、資金繰りを支援するための実質無利子・無担保融資だ。すでに日本政策金融公庫など政策金融を通じた実質無利子・無担保融資が政府から打ち出されているが、緊急経済対策によって、民間銀行でも取り扱いが始まる方向だ。

日本政策金融公庫の資料から
日本政策金融公庫の資料から

具体的には、新設された「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を使って無担保の融資を受けている事業者のうち、とくに売上高(不動産オーナーの場合は、家賃収入全体)の減少率が大きい事業者には、実質的に無利子で融資する、という制度だ。

まず、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」で無担保の融資を受ける要件は、最近1カ月の売上高が、前年または前々年の同じ月に比べ、5%以上減っていることだ。

もしも業歴が3カ月以上1年1カ月未満の場合は、最近1カ月の売上高が、次の3つのいずれかより5%以上減っていることが必要となる。

@過去3カ月(最近1ヵ月を含む)の平均売上高
A2019年12月の売上高
B2019年10〜12月の平均売上高、の3つだ。
借りたお金の使い道は設備資金か運転資金。借入限度額は、中小企業で3億円、小規模事業者で6000万円となっている。返済金利は初めの3年間、基準金利から0.9%下がることになる。

さらにこの中で、中小企業なら売上高が20%以上、法人の小規模事業者なら15%以上、個人の小規模事業者なら条件なしで、初めの3年間の返済金利が実質的に無利子になる。とりあえず利子を払わなければならないのだが、後でその部分が補給されるのだ。

不動産オーナーの中には、法人化して経営している人も多いはずだ。従業員の数などで「中小企業」に分類されるか「小規模事業者」に分類されるかといったことが異なってくる。個人事業主は、「個人の小規模事業者」に分類されることになるだろう。
今後の詳しい申請方法などはこれから決まってくるので、まずは日本政策金融公庫の窓口などに相談してみよう。

給付金は中小200万円、個人100万円が上限
月収が前年から半減以上するのが条件

また、もう一つの柱が、緊急経済対策に盛り込まれた、現金を給付する「持続化給付金」だ。中小企業も個人事業主も対象になる予定で、中小企業の上限額は200万円、個人事業主の上限額は100万円となっている。

経済産業省の資料から
経済産業省の資料から

今年1〜12月のいずれかの月収が、前年から50%以上、減っていることが条件だ。具体的には、「前年の総売上」から「50%以上減った月の売り上げに12をかけた額」を引き、その金額を、先ほど述べた上限額(中小企業は200万円、個人事業主は100万円)まで出すという。申し込みは電子申請が基本になるというが、詳細はこれからだ。

支援の中身は、複雑でわかりづらい。申請にあたっても、多くの書類がいる。制度の細かな内容も変わる可能性があるので、常に経済産業省などのホームページをみてチェックしたり、掲げられた窓口に相談したりして、支援策を賢く使っていきたい。

取材・文 小田切隆

【プロフィール】 経済ジャーナリスト。長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。ニュースサイト「マネー現代」(講談社)、経済誌「月刊経理ウーマン」(研修出版)「近代セールス」(近代セールス社)などで記事を執筆・連載。

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