大家さんが将来のことを考えたとき、それも、自分の死後についてを考えたときに、遺される家族に対して伝えるべきことは多い。特に不動産相続は、不動産を均等に分割することが難しいため、どんなに少ない相続でも揉めることが多い。さらに、遺族の中に一人でも非協力的あるいはトラブルメーカーがいる場合などは、家庭裁判所の調停になってしまうなど、相続までに何年もかかり、相続人全員が疲弊するという話もよくある。今回は、そんな揉め事を起こさないための「遺言書」「エンディングノート」といった大家さんのための終活について考えてみたい。
■自分の意志を伝える「遺言書」
まず一番に考えなくてはいけないのは、所有する不動産をどうするのか。そのほか現預金やローンについての意志を伝えるための法的な文書として「遺言書(遺言状)」がある。遺言書は法律に従って作成しなければ法的効力はない。ここでは、まず遺言書の種類から解説しよう。一般的な遺言書(普通遺言)には、以下の3種類がある。
- 自筆証書遺言
自分で紙に書き記す遺言書。証人不要でコストがかからない。最低限、紙、ペンと印鑑だけでもあれば、誰でも気軽に作成が可能なため、遺言書としては一番
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