
阪神電鉄・阪急電鉄による
大阪駅南側の目玉プロジェクト
JR大阪駅北側の「うめきた2期」開発、同駅西側の旧大阪中央郵便局跡地開発など、大阪・梅田の再開発ラッシュが止まらない。今回はその一つ、JR大阪駅南側に建設されている「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」にフォーカスする。

場所は、JR大阪駅南側に位置。JR大阪駅とは梅田歩道橋でつながり、阪神・阪急の大阪梅田駅やOsaka Metro梅田駅などとは地下街で直結し、徒歩5分圏内でアクセスできる。
地下3階〜地上38階、高さ190mのこの高層ビルの建設プロジェクトは、阪神電鉄と阪急電鉄による大阪神ビルディング・新阪急ビルの建替計画となる。
ちなみに、大阪神ビルディングはもともと阪神百貨店梅田本店が入居していた商業ビル、新阪急ビルはクラレ本社などが入居していたオフィスビル。ともに築50年以上が経過し、老朽化が進んでいたことから、新阪急ビルと大阪神ビルディング東側部分のT期工事が2014年から着工されていた。
百貨店ゾーンは2021年秋、
オフィスゾーンは2022年春に全面開業へ

T期工事はすでに竣工し、そこに阪神百貨店梅田本店が移転。現在は一部のフロアを除き営業しているが、大阪神ビルディング西側部分のU期工事は今なお進行中。百貨店ゾーンは2021年秋の全面開業に向けて進められている。
さらに、「つながる梅田の中心」「おもてなしサービスのあふれるビル」「ウェルビーイングを実感」をコンセプトとするオフィスゾーンも開業予定。現時点では、ダイキン本社や東洋紡本社が入居するのではないかと見られている。

オフィスゾーンの目玉は、オフィスワーカー専用フロア「WELLCO」。ワークスペースはもちろん、カフェやラウンジ、フィットネスジムなどの多彩な機能を備え、現代社会に対応する多様な働き方を叶えてくれる。
そのほか、11階にはカンファレンスゾーンも。1,000人以上を収容できる多目的ホール「梅田サウスホール」が設けられる予定になっている。オフィスゾーンを含む全面開業は、2022年春になる見通しだ。
以下、4月上旬時点での「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」のフロア構成になる。
11F〜38F:オフィスゾーン
12F:屋上広場、オフィスワーカー専用フロア「WELLCO」
11F:オフィスロビー(※1)、カンファレンスゾーン「梅田サウスホール」
B2F〜9F:百貨店ゾーン(※2)
B3F:駐車場
※1 11階のオフィスロビーでオフィス専用エレベータに乗り換え。
※2 地下1階と地上1階には、各線各駅からアクセスできるオフィスエントランスを設置する予定。
今後も再開発ラッシュ
地価が上昇曲線を描く梅田
梅田の一等地に百貨店とオフィスが共存する新たなランドマーク、「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」。ショッピングを楽しむ一般客のみならず、オフィスワーカーにとっても快適な環境が整うことは間違いない。
JR大阪駅周辺を中心に、次から次へと進む梅田の再開発。先に公表された公示地価で大阪・ミナミが全国ワーストレベルで急落する中、インバウンドだけに頼らない“体力”を備え、再開発によるポテンシャルを秘める大阪・キタの地価は、今後も上昇の一途をたどるはずだ。
健美家編集部