
大阪屈指のビジネスエリアに
世界有数のホテルチェーンが進出
2022年6月下旬、NTT都市開発株式会社と、そのグループ企業でホテル経営会社であるUDホスピタリティマネジメント株式会社は、大阪市西区で開発を進めている「(仮称)京町堀一丁目計画」において、IHGホテルズ&リゾーツが展開するプレミアムホテルブランド「voco」が建設されることを発表。あわせて、ホテルの名称を「voco大阪セントラル」に決定したことも公表した。
「voco大阪セントラル」が建設される京町堀は、大阪市内屈指のビジネスエリアである本町や淀屋橋の西側に位置。古くから商人が市場を開き、大阪の経済発展において重要な役割を果たしてきたエリアだ。
ホテルは、都会の中のオアシスと呼ぶにふさわしい靭公園に近接。大阪の都心部を南北に走る都市幹線道路「四つ橋筋」に面すほか、Osaka Metroの御堂筋線「本町」駅や「淀屋橋」駅、四つ橋線「肥後橋」駅からのアクセスも良く、観光やビジネスにおいて非常に利便性が高いのも魅力だ。
ホテル経営を行うNTT都市開発のグループ企業、UDホスピタリティマネジメントはこれまで、小学校の校舎等を保存・活用した「ザ・ホテル青龍 京都清水」や、ミレニアル世代に向けたコリビングホテル「ライフ天神福岡」等を開業するなど、立地、環境、独自性にこだわった街づくりを推進する。
それらの知見を活かし、今回の計画では京町堀エリアに“いろどり”を加え、大阪各所を“めぐる”拠点となるホテルを目指すという想いから、「ここから、いろどる。ここから、めぐる。」を開発コンセプトとする。
高級感と満足感を満たす
「voco」ブランドが日本初上陸

ラテン語で「招待する」「呼び集める」を意味する「voco」は、友人を自宅に招いておもてなしをするような、堅苦しさのないブランドイメージを表現。
接客面では真心を込めたお出迎えと、効率的でスムーズなチェックインを行い、環境面では居心地の良いベッドや贅沢なアメニティを用意した快適な客室と、活気溢れるソーシャルスペースなどを設ける。
「voco」ブランドは、5つ星や4つ星クラスの高級感を維持しつつ、機能を絞り込んだ中価格帯の「アップスケールホテル」。なおかつ、高いデザイン性を保持しながら宿泊だけに留まらない付加価値をもたらす「ライフスタイルホテル」の側面も併せ持ち、革新的で個性的なサービスを提供する。
日本初進出となる「voco大阪セントラル」は、2023年夏に開業予定。全191室の客室に加え、フィットネスジムやミーティングルーム、低層部には 2 層吹抜けのロビーやレストランを配置。ガラスカーテンウォールを使用することで、内部の雰囲気を外部にももたらし、ホテルだけでなく四つ橋筋の賑わい向上も狙う。
観光業の再興や万博開催の影響で
高級ホテルは供給よりも需要が上回る?
訪日観光客の本格的な受け入れ再開や2025年の大阪・関西万博を控え、大阪市は現在、急ピッチで都市開発を進めている。

その一方、2022年6月に日本政策投資銀行が発表した「2026年 関西2府4県におけるラグジュアリーホテルの需給推計」では、ラグジュアリーホテルの客室は大阪だけで958室も不足する見通し。需要よりも供給のほうが下回るというのだ。
世界最大級のホテルチェーンIHGが立ち上げたブランドの中でも最速のグローバル展開を見せている「voco」の日本進出は、これからより一層、外資系ホテルが参入してくるという予兆なのか。いずれにしても、今後の大阪市内のホテル開発から目が離せない。
健美家編集部