高度経済成長期以降、日本のいくつかの都市にはその発展を支えてきた労働者のまちがあった。東京でいえば山谷(さんや)が知られるところだが、地名としての山谷は今は無く、該当するのは荒川区南千住、台東区日本堤、同清川、東浅草あたり。
東京メトロ日比谷線、つくばエクスプレス南千住駅から南へ向かい、JRの線路を高架で超えた都道464号、通称吉野通りがかつての山谷エリアを貫くメインストリートである。通り沿いはもちろん、そこから裏手に入った辺りには多くの宿が集まっている。その姿自体は一見さほど変わっていないように見えるが、実はここ10年ほどで変貌を遂げてきた。
注意深い人であれば宿の表示に日本語以外の言語や外国人を意識したのであろう和風のディスプレイが掲げられていることに気づくであろうし、実際、まち行く人の中には外国人や若い人たちの姿も見受けられるようになった。
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