2017年は早くも半年が過ぎ、後半戦に突入した。不動産価格は、東京を中心に大都市部でほぼピークに達した感が強い。東京オリンピック開催まで3年を切った。開催が決まってからの4年間でマンションなどの販売価格は3割、中には4割近く上昇したエリアも少なくない。
2020年まで「まだ3年ある」、「もう3年を切った」など不動産市場でのプレイヤーの見方も交錯する。そうした中、みずほ証券の市場情報戦略部で上級研究員を務める石澤卓志氏に今年後半戦の不動産マーケットの動向について聞いた。
――マンション供給が低迷し、販売の好不調の目安とされる初月契約率も70%を切る状態が続きました。
「徐々にだが供給戸数は増えてきた。2016年は環境が悪すぎたと考えている。昨年前半は、消費増税の動向がはっきりしなかったので供給のタイミングを逸してしまい、後半は、住宅ローン金利が上昇傾向にあったことでセールスポイントを失くしてしまった」
「今年はそうした障害がなく、目玉物件も増えてきた。即日完売の比率は二桁に近くなっている。話題性の高い物件が即日完売比率を上げていると判断している」
「ただ、価格は高止まりし、契約率も60%台が多く回
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