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2019年、回転(転売)ビジネスの終焉。大量供給によるビル市況悪化も、新たなランドマーク周辺に投資好機あり。

調査/都市・マーケット ニュース

新年を迎えて、各シンクタンクなどが2019年の不動産投資マーケットを予測するリポートが相次いでいる。

不動産サービスのJLLによると、2018年の東京23区のオフィスビルへの投資額は、前年比で1割増加して1兆2000億円となった。Aグレードオフィスの10〜12月の第4四半期時点の賃料は、1坪当たり月額3万8178円となり、前月比で0.8%、前年比で3.9%の上昇率を見せている。

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▲オフィスビル賃料の推移

昨年のおもな取引事例として、関電不動産開発による芝パークビルの取得のほか、三井不動産がNBF日比谷ビル、シンガポール政府系のGICが新宿マインズタワーをそれぞれ取得してマーケットをけん引した。

ただ、2018年12月の日銀短観を見ると、大企業製造業の業況判断指数は前回9月の調査と比べて横ばいであるが、3カ月後の先行きについては、海外経済の減速懸念などから、製造業・非製造業ともに悪化が見込まれている。

そんな中、東京のオフィスマーケットでは、2019年から2020年にかけて50万坪に上る新規供給が予定されている。

向こう2〜3年間の新規供給に対応するほとんどのビルは既に着工済みで、今年の大型竣工物件の進捗率は約7割となっており、2020 年には過去平均を大幅に上回る新規供給が見込まれる。

このため、CBREの予測では、この大量供給と景気減速により需給バランスが緩み、2019年の後半から賃料が下落し始めると見ており、大量供給が続く東京のAグレードビルの賃料は2020年末までに2.7%下落すると見込んでいる。

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オールグレードの空室率は、昨年7〜9月の第3四半期時点の0.9%から、2020年末までに2.0%まで上昇すると予想。このため、賃料に下げ圧力が徐々に強まっていくと見る。

その一方で、地方都市は、新規ビル供給が限定的、かつ、新規のテナント開設ニーズや建て替えに伴う移転需要によって空室率も低水準で推移することから、賃料の緩やかな上昇が当面続くとする。

不動産投資マーケットについて、今年の投資額は3兆2000億円と2018年とほぼ同水準にとどまると予想するものの、投資家の投資意欲は引き続き旺盛なため、賃料上昇余地の大きい地方都市のアセットへの関心が高まるとした。

物件価格が天井に近い、市場サイクルの終盤に近いと考えられる状況では、キャピタルゲイン狙いの投資家よりも、長期運用を目的としたインカムゲイン狙いの投資家が市場をけん引するという。

足もとでは、不動産の売買は活発な状況が続いているようだが、過熱感が高まっているのも事実であり、利回り低下=価格上昇のピッチは鈍っている。不動産市況回復局面のようにキャップレートが急速に低下し、その局面で物件を売買することで高い投資リターンを得ることかできなくなったと言える。

つまり、ただ単にマーケットから既存物件を買い上げて転売する、回転型ビジネスを中心に展開するプレーヤーの淘汰を意識するマーケットに転じる可能性も出てきた。

また、景況感が急速に悪化すると、企業の業容拡大に向けたマインドが冷え込むとともに、新規採用を抑制したり、リストラに踏み切るようなケースとなる。「ベアシナリオとして、2021年ごろまでに空室率が7%ほどまで上昇し、年率約5%の賃料下落の可能性もある」(SMBC日興証券)との見方もある。

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▲銀座の高級店舗通りの路面店の賃料予測

とは言え、新規ビル供給に伴う街機能の更新は、その地域及び周辺が活況になることで、街の資産価値の上昇につながる。とりわけ大都市では、街の新陳代謝が激しい。銀座では、高級ブランドやショールーム型の店舗の出店ニーズは相変わらず強い。路面店の賃料は、2020年末までの2年間で約8%上昇する見込みだ。

CBREによると、賃料は2017年の第3四半期以降、1坪当たり25万4000円と横ばいで推移している。訪日客が昨年3000万人を突破したが、引き続き増加が見込まれることで「株価が大きく崩れない限り、国内の富裕層も含めて高級志向の消費意欲が減退することはないとみられる」(CBRE)。

昨年は、2月に東京ミッドタウン日比谷が竣工し、7月には渋谷ストリームの完成が注目を浴びた。グーグルは2019年に渋谷ストリームに移転する。ブリヂストン本社建替えプロジェクトであるミュージアムタワー京橋は今年7月に完成する。

東京オリンピック開催の2020年には、旧ソニー本社跡の再開発や、北青山2丁目のベルコモンズ建て替え、豊島区役所跡地開発のハレザ池袋、竹芝ウォーターフロント開発などが、五輪開催前までに竣工予定だ。

こうしたエリアに着目して投資戦略を組み立ててきた個人の不動産投資家も多い。ランドマーク的な存在となる新たな開発事業の周辺や、そこへのアクセスが良好な沿線には、大量供給に伴うオフィスビル市況の悪化等はあるものの、様々な投資好機がある。上記のような商業用物件に限らず、これからの不動産投資マーケットは、マクロ指標に隠れたミクロの投資妙味をあぶり出す、個人投資家の腕の見せ所と言ってもいいかもしれない。

健美家編集部

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