2014年、東京都豊島区が消滅可能性都市と名指され、ニュースになったことがある。
その要因のひとつに、20〜39歳の女性の数が2010年から40年にかけて5割以下に減るという項目があったことを覚えているだろうか。非常に厳しい言い方をすれば、女性が減少するまちには将来がないということである。
先般発表され、話題になっているニッセイ基礎研究所のレポート「データで見る『東京一極集中』東京と地方の人口の動きを探る−地方の人口流出は阻止されるのか−」(生活研究部・天野馨南子氏)が取り上げているのも同じ文脈上にある。女性の動向がまちの盛衰を左右しているということなのだ。
以下、レポートを紹介していこう。
■低出生率でも女性増。だから出生数が増加する東京都
レポートは2018年と5年前の地域人口推計結果を比較、そこで起きていた変化の解説から始まる。5年前には30年後には47都道府県全エリアにおいて人口が減少するという推計が出ていた。全エリアであるから、当然、東京都も含まれている。
だが、5年後の最新調査では東京都だけは30年後の人口が2015年と比較して100%を超える水準で維持されるとなった。東京都の人口だけ
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