世の中を「本音」だけで生き抜くことは本当に難しい。いや、幼い子供でもなければほぼ不可能と言ってもいいだろう。
本音を言わないどころか、嘘も方便と割り切らなければ結果など付いてこない。特に不動産業界に身を置く人間であれば、そんなシーンを目にすることも多いのではないだろうか。
現在、小学館のビッグコミック誌に好評連載中の「正直不動産」は、そういった嘘をいとわない不動産営業の実態に鋭く切り込み、真のカスタマーファーストを探求していくという、非常にスリリングかつ痛快なコミックだ。
・正直者の不動産営業とは?
主人公の永瀬財地は、吉祥寺駅徒歩5分にある「登坂不動産」で、売り上げナンバー1を叩き出すやり手の営業マン。
「正直者がバカを見る。嘘ついてなんぼのイカレた世界…それが不動産の営業だ。」
そう言い切る彼は、口八丁の巧みな営業トークで大きな契約を次々に取りまとめ、営業成績も常にトップを独走。上司や同僚からも一目置かれる存在であった。
そんなある日、とある更地に祀られていた石碑を「地鎮祭の邪魔だから」と無下に破壊したことが、永瀬の人生を大きく変えることになる。
江戸時代の高僧が災いの神を封じるために建立したとい
...この記事は会員限定です。
会員登録(無料)すると続きをお読みいただけます。
健美家会員のメリット
- 会員限定物件や非公開物件情報が見れる
- 最新のコラムニュース情報がメールで受け取れる