不動産ビジネスの領域で車を活用したシェアリング事業が存在感を高めている。マンションや戸建て住宅を含めて利用されていない駐車場や空き地などを貸し出して遊休地の収益化につなげる。特にバブル崩壊後の失われた20年と言われる中で若者のマイカー離れが進んだ。その半面、2002年に登場したカーシェアリング市場は徐々に拡大し、今や市民権を得たサービスとなっている。
三井不動産リアルティは、マーケットの拡大を受けて今年4月1日付でカーシェアリング・ジャパン(CSJ)を完全吸収合併し、「カレコ」ブランドで展開するカーシェア事業を収益源の柱の一つに育てることに踏み切った。時間貸し駐車場「三井のリパーク」と「カレコ・カーシェアリングクラブ」を一体的に運用する。
不動産事業からの観点は、カーシェア拠点を増やすのに役立つ。人口と法人が密集する地域が収益化に欠かせないからだ。分譲や賃貸の集合住宅でのカーシェアリング導入も進んでいる。当初は、大規模物件や環境をテーマにした物件に限られていたが、今では100戸前後の分譲マンションや20戸程度の賃貸マンションで採用するほど普及している。
加えて、都心部で居住者の二極化が進んで
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