10年前に、生まれたばかりの長女を抱っこして家の近所を散歩していたところ、たまたまOPEN予定のインターナショナルスクールがありました。
ワーキングホリデー帰りの妻に「 履歴書を持って訪ねてみたら? 」と伝えると、すぐに話が進み、妻はこのインターナショナル幼稚園に長女を通わせながら職員として働くことになりました。
とてもいい環境で、上の子が卒園した後、5才離れた下の子もお世話になりました。この春、その下の子もこの園を卒業します。そして、妻も退職することになりました。
二人の子供と妻に英語の環境を与えるという経験をさせることが出来ました。我が家にとっては賃金だけでなく、大きな経験を得られた大満足の10年間でした。次の10年も色々なことにチャレンジしていきたいと思います。
卒園式
今回は前回に続けて、瑕疵のある物件を買ってしまった話を書きたいと思います。
参照:路線価以下の古家付土地を発見!瑕疵だらけの物件購入経緯と雨漏り工事の顛末
■ 物件購入後のチェック
この物件を購入して残置物を撤去した後、インフラをチェックしました。玉砕した天井を内覧時に見ていたため、雨漏りについては知っていましたが、他の隠れている瑕疵があるなら早めに見つける必要がありました。
表装リフォーム( 床貼り、壁、天井 )を始めてから瑕疵が見つかると、工事が二度手間になることがあります。それを避けるために、事前に全体の瑕疵を把握しておきたかったのです。
1、電気
雨漏りがあったため、最悪漏電の可能性があると思いつつ、暗くなっても作業が出来るよう、電気を通電しました。東京電力に電話をすると、1時間程度で通電してくれます。通電したらブレーカを一カ所ずつONにして、コンセントやシーリングを確認していきます。
居室内にエアコンを設置する際は、専用配線が必要と言われますが、築古物件では、共用配線から延長コードを伸ばしてエアコン用としていることが多くあります。表装リフォーム前に気づいていれば、新規にブレーカから専用配線を引き込み配線を隠ぺいすることもできます。
参照:なぜエアコン専用のコンセントが必要なのですか?( 日立お客様サポートより )
前所有者のビックリ施工例 クロスの下に電線を通してコンセント作成w
居室内には問題がなかったので次に外を見たところ、電柱からの電線が垂れ下がっていました。軒天が玉砕して、把持できなくなっていたためです。自分でも直せそうですが、念のため、東京電力に現場に来てもらって処置をお願いしました。
軒天からだらりと下がった電線
2、ガス
引き渡された時にはガスが通ってないのでガス漏れは起きないですが、古いガス栓等、入居者が使い始めた時にトラブルがあると大変なので最初に調査をします。都市ガスの場合はガスチェックを無償で見てくれます。
プロパンガスの場合にもガス屋さんが無償でチェックしてくれることが多いです。この時は、懇意にしているプロパンガス屋さんに全体的にチェックをしてもらい、使用予定のないガス栓は閉じてもらいました。
3、下水道
トイレ、洗濯機、台所や風呂場の水を流してみると、詰まっている場合があります。特に洗濯機の排水は洗濯機がない状態で引き渡されるので、チェックしづらく注意が必要です。ワタシはペットボトルに水を汲んで流してみることにしています。もし流れが悪い場合は、ピーピースルーを使います。
参照:ピーピースルー
※ピーピースルーを使う場合はお湯が必要です!
4、上水道
全ての蛇口をチェックして、異常がないか調べます。こちらの物件では、台所の蛇口と風呂の蛇口から水漏れをしていました。築古物件ではあるあるかと思います。
ほとんどパッキンの交換( 数百円 )で対応できますが、ワタシはホームセンターで新品の蛇口( 1万円以下 )を購入して、ガス会社の方に交換してもらうことが多いです。
※交換の作業自体は難しくないので、自分でもやることがありますが、築古の場合は水道管が古い場合もあるので、折れることがあります。折れた場合は壁を解体して、やり直す必要があるので、最近はお願いするようにしています。
■ 漏水発見
居室内の蛇口を全て締めて帰ろうとすると、水道メータが回っていることに気がつきました。居室内のどこかを締め忘れたかなあと思って蛇口を強く締め直しても、止まる気配はありません。庭の散水栓を見てみると、勢いよく漏れていました。
散水栓が玉砕してプシュー
すぐに水道屋さんにお願いして1.2万円程で修理をしてもらいました。しかし、修繕後も水道メータは回り続けていました。水道メータの様子から、他の蛇口の間のどこかで漏れていることが考えられました。
築古戸建てを土地扱いで購入していると、給排水図面がついていないことがほとんどです。水道管が居室の床下を通っているか、地中を通っているかわかりません。DIYで水道メータから掘り起こして、辿っていく時間もないので業者に調査依頼をしました。
別物件で水道工事を依頼したことのある業者に頼もうとしましたが、エリアが違うということで断られました。隣の市なのでそんなに遠くないですが、水道業者は自分のエリア以外はやらないことが多いです。
仕方がないので、改めて新規の水道事業者を呼びました。初めての作業の場合はワタシも見当がつかないので、複数の業者の方から意見を聞くことにしています。この時も10社以上の業者さんと会いました。
・手ぶらで来て、目視でこの辺が怪しいとかいう業者
・スコップで家の周りをぐるっと掘り起こしてくれたけど、「 わかりません 」。という業者( 三時間やってくれました…無償なのに申し訳ない )
・長い杖の先端にジョウゴのようなものがついた探知機を持ってきて怪しい箇所に耳を当てて探す業者
・台所の床下を覗いてみる業者
・「 浴室外壁の中から音が出てると思う! 」という予想をする業者。でも「 多分です! 」と自信はなさげでした。
・水道メータの周りが怪しいといって、「 コンクリートを壊して良いですか? 」という業者。結局壊してチェックをしてもらいましたが、外れでした。
・スコップで家の周りをぐるっと掘り起こしてくれたけど、「 わかりません 」。という業者( 三時間やってくれました…無償なのに申し訳ない )
・長い杖の先端にジョウゴのようなものがついた探知機を持ってきて怪しい箇所に耳を当てて探す業者
・台所の床下を覗いてみる業者
・「 浴室外壁の中から音が出てると思う! 」という予想をする業者。でも「 多分です! 」と自信はなさげでした。
・水道メータの周りが怪しいといって、「 コンクリートを壊して良いですか? 」という業者。結局壊してチェックをしてもらいましたが、外れでした。
夏の炎天下、ワタシも一緒にスコップで土をほじくり返して、水道管を調べたりしましたが、結局、漏水箇所を特定できませんでした。
正直、心の中では、「 カンに頼って、壁を壊す作業をお願いして漏水していなかったらバカバカしいなあ 」「 プロってこんなものなかなあ 」と思ってしまいました。無料で見てもらっているのに申し訳ないですが…
本格的な調査をするには、部分的に水道管の栓をして一カ所ずつ検査をしていくしかないとの事でした。その場合は、見つけるまでに栓をした個所数により料金が変動するということでした。
他には、水道管の引き直しの提案も受けました。外配管で全部やり直すと大体30万円程度。古い水道管は鉛管を使っているので、腐食しやすく、今は大丈夫でも時限爆弾のように漏水する可能性があります。
いっそのこと、全部やろうかなと迷いました。
最後に、妻が見つけてきた地元のおじいちゃん業者さんに診てもらいました。推定年齢70歳以上の社長さんは、歩き方もよろよろでスコップを杖がわりに歩きます。
段差を登ったりするのを見ていても心配ですが、探知機を使って他の業者と同じように探し始めました。それでも、やはり特定できなかったので、スコップであたりを付けて掘ったりしました。
結局、特定できなかったのですが、帰り際におじいちゃんは、「 調査して直す費用は3万円で良いよ! 」と言ってくれました。少し怒り気味に話していた気がします。水道のプロとしてプライドがあるという感じでした。
3万円で特定して直してくれる!と言ってくれたのがうれしくて、すぐに依頼しました。作業日は平日だったので妻に立ち合いをしてもらいました。仕事の休憩中にLINEを見ると妻から「 直ったよ!!! 」と連絡がありました。
おじいちゃんの会社の中年の従業員が作業をしてくれたとのことでした。水道メータの傍があやしいと考えて水道メータ傍から土を掘り起こしていくと、1mほど掘ったところで漏水箇所が見つかったとの事でした。
作業時間にして、1時間程度。漏水箇所発見をして、水道管の交換をして終わりました。
水道管を掘り起こして漏水箇所を見つけた!
終わってみればあっけなく、調査・見積の為に複数の業者を呼んだのは、何だったのだろうという感じでした。もし風呂の壁を壊していたら、浴室内と外装のやり直しが発生していたので、水道管以外も大きな修繕費用が掛かっていたと思います。
改めて、漏水の修理は職人さんの経験の差、腕の差があり、それが修繕費用の差につながると感じました。職人さんの意見を鵜呑みにすることなく自分で考えることが必要ですね。
インフラ関係は入居者が住み始めてから問題が発生して、そこから直すとなると、大変な手間になります。購入後の早い段階で調査をして、後々の為にしっかりと直しておくことが大切だと思います。